皆さんこんにちは、ソラコムの熊崎です。
少し前になりますが、9月24日(木)開催のソラコムのユーザーグループコミュニティ SORACOM UG に参加したので、その様子をお届けします。
SORACOM UG(SORACOM User Group)は、現在日本各地に12の支部があり、有志が集まってSORACOMやIoTについて学習、交流するコミュニティです。
https://soracom-ug.jp/
普段は支部ごとに開催していますが、オンライン開催になったことで今回は全国の運営メンバーがそれぞれ関わったイベントのため、UG Onlineという形でお届けしました。
当日の動画はこちらからご覧いただけます。
第一回目のUG Online テーマはDiscoveryの新発表の振り返り!
本イベントは、7月のソラコムの大型年時カンファレンスSORACOM Discoveryで発表された新サービスをテーマに開催されました。最初はSORACOM Discovery 2020 を15分で振り返るセッションを、ソラコムのテクノロジー・エバンジェリストのmaxこと松下からお届けしました。短い時間の中でIoTとは何かから、注目セッションの紹介をしています。
ちなみにSORACOM Discoveryイベントの開催レポートでは、各セッションの資料や講演動画を公開しているので、より詳細を知りたい方は是非ご覧ください。
新発表サービスSORACOM OrbitとSORACOM Peekを開発者本人が紹介!
SORACOM Orbitは、デバイスからクラウドの通信経路上で、お客様が開発したプログラムを通じてデータを自在に変換処理できるサービスです。このセッションでは開発者本人であるoguこと小熊からSORACOM Orbitの概要から使い方の解説と共に、Orbit誕生秘話が紹介されました。このお話自体はSORACOM Orbitリリース時のブログでも公開していますが、本人から直接聞けるのも、コミュニティイベントならではと感じます。
今回のUGイベントに合わせて、SORACOM Orbitで使える言語にTinyGoが追加されました。
続いては、IoTデバイスから得られたトラフィックの状態を見ることができるSORACOM Peekについて、同じく開発を担当したtakuこと福島が、透過型トラフィック処理サービスSORACOM Junctionとの使い分けや、SORACOM Peekの実際のデモを通じて利用方法を解説しました。
新サービスを利用してみたお客様からのお話
ソラコムでは、ローンチのタイミングからすぐに使えることを意識してサービスを提供しており、今回はSORACOM Orbitを利用した方から発表いただきました!ありがとうございます。
SORACOM Orbitを使って過去に作ったものを改善してみた
和田さんからは、SORACOM Orbitの登場で、既存のIoTアーキテクチャがどのように改善したかを紹介いただきました。特にこれまでSIMに紐づく情報をAWS側から取得していた部分を全てSORACOM Orbitで実現できるようになり、システムの安定性が向上した上に、必要となるコードの数が半数になるなど、開発がとても楽になった!というお言葉をいただきました。
SORACOMで作るなんちゃってコネクテッドカー!
続いては、舩原さんに自作コネクテッドカーについてお話いただきました。
自動車の情報がデジタルデータとして取得できる「OBD II」を使って「個人でできるコネクテッドカー」を実現したという内容です。OBD IIのアダプタからSORACOMを通じてクラウドにデータを送る仕組みです。OBD IIから取得できるデータは “410C…” と符号化されているのですが、この変換にSORACOM Orbitを利用して、最終的にダッシュボード作成・共有サービスのSORACOM Lagoonで可視化されています。 このセッションでは、当初は「CAN」という主に自動車で利用されている制御システムを利用予定だったのですが、なんと自動車が対応しておらずOBD IIになったという裏話も披露いただき、「何ごともやってみてわかることがある」という共有が得られたと感じています。 個人で車をコネクテッドされるとは、誰でも利用できる技術が増えた証拠ですね!
車の防犯、ごみ置き場管理、登下校見守りの事例をLTで発表
イベントの締めは、5分間でプレゼンをするLTを3名の方からいただきました。
ソラコムGPSマルチユニットでつくる車
位置情報、温湿度、加速度センサーを搭載したGPSマルチユニットSORACOM Editionを使い車の盗難防止の仕組みをご自身で作成されました!加速度センサーで、車のドアが開いたタイミングLINE通知すると言うものです。今後は位置情報を送ったり警報を出したりと、セキュリティ度合いの高い仕組みを考えているとのことです。セキュリティシステムとして利用したい方に参考になる内容です。
地域のごみステーションの鍵の開き状況を知る仕組みを、接点入力を搭載したSORACOM LTE-M Button Plusとマグネットスイッチを使い構築されました。ごみ収集日に扉が開いておらず、とても困ったということがきっかけとなり、遠隔から扉の開き状況を確認したいと思いが形になりました。
最後を飾るのは、GPSマルチユニットSORACOM Editionを使い、お子さんの登下校の時間に、位置情報をLINEに通知する仕組みを構築されました。ざっくりと地図上でゾーンを区切り、現在地を緯度軽度ではなく、対応させた地名の情報を通知しているようです。この仕組みを使うことで、お子さんの登下校時を安心して見守りできるようになっただけでなく、見守りデバイスの仕組みを説明したり、お子さんと通学路を歩いたりと新しいコミュニケーションが生まれたと言う言葉がとても印象的でした。
中身が濃い2時間で、あっという間に終わってしまいました!
ユーザーグループイベントへの参加が初めてだったと言う方が結構いらしゃったとのことで、次回はSORACOMビギナー向けのユーザーグループイベントが初開催されます。新しいイベント情報が公開されたらUGの公式ページや、connpass ページ、Facebook、Twitter上で確認いただけますので、是非ご覧ください。
ソラコム熊崎