こんにちは、ソラコムの松井です。
最近キャンプに誘っていただいて、ハマる理由がわかりました。いい機会なので、次はゆる〜いソロキャンプにでも行ってみたいと思います。
皆さんも 本日から開催の SORACOM Technology Camp 2020 に3日間どうかお付き合いください。
SORACOMのボタンデバイスのあゆみ
さて「SORACOM LTE-M Button power by AWS」 が世に出てから早2年が経ちました。その後「SORACOM LTE-M Button for Enterprise」 や 「SORACOM LTE-M Button Plus」 などの派生製品が出て、様々なユースケースでご活用いただいております。そのユースケースでは、ボタンを押した時に自分やご家族、仕事の担当者などへ通知を行うといったユースケースが広く見受けられます。
「SORACOM LTE-M Button power by AWS」をお手にされた方は、メールやSMSの送信などが比較的簡単に実現できるので、まずはそこからお試しいただいた方が多いのではないでしょうか。
「SORACOM LTE-M Button for Enterprise」を購入された方は、ひとまず Harvest Data にデータを送るところまでは簡単に実現ができる一方で、シンプルなメール送信を実現するにも、AWS などのクラウドサービスを別途契約し、Amazon SES などメールを送信するためのサービスの API を呼び出すプログラムコードを AWS Lambda にデプロイし、SORACOM Funk から呼び出す設定を行うなど、単にメール送信を実装するまでのクラウド側の準備に非常に手間がかかりました。
新機能「SORACOM LTE-M Button」デバイスのスマート設定機能
本日「SORACOM LTE-M Button for Enterprise」と「SORAOM LTE-M Button Plus」を使って簡単にメール送信の設定が行える設定機能をリリースいたしました。この機能を使いますと、先ほどのようにご自分でクラウドサービスを契約したり、プログラムを開発・デプロイするなどしなくても、メールの送信機能を即座にご利用いただけます。
ユーザーコンソール左上のメニュー>ガジェット管理より「LTE-M Button for Enterprise」メニューを開くことですぐに設定を行い、お使いいただけます(Plus も同じ画面にてご設定いただけます)。
デバイスの設定画面では、SORACOM HarvestとSORACOM Lagoon を使った可視化の設定、簡易位置測位機能の設定の他、SORACOM Funk を使用したメール送信機能の設定項目があります。
件名や本文には、クリックの種類やバッテリー残量などのイベント情報、SIM の情報や位置情報などのコンテキスト情報、グループや SIM のタグ情報などを引用するための記法がありますので、ボタン毎に異なる内容を送信したりすることも可能となります。
これだけの設定を行うだけで、メール送信を簡単に行えます。実際にメールを送信してみましょう。
本文をもっとカスタマイズするなど、詳細な機能についてはこちらのリンクからドキュメントをご参照ください。
注意事項
本機能は SORACOM が管理する AWS アカウントで AWS Lambda と Amazon SES を利用して SORACOM Funk 経由でメール送信を行っており、この機能自体についての追加の利用料金は発生致しません。ただし、SORACOM LTE-M Button for EnterpriseおよびPlusの通信として利用されているplan-KM1の基本料金や、データ通信量に応じた通信料、SORACOM Funk の利用料金は別途発生致しますので、ご注意ください。
また送信先のサーバ側の設定や迷惑メールフィルター設定などにより、本システムから送信されたメールが確実に到達するという保証はございません。保証が必要な場合には、お客様ご自身でのメール配信システム構築をご検討ください。
最後に
今回リリースされたスマート設定機能によって、誰でも「SORACOM LTE-M Button」を使ったメール送信システムを簡単に試すことが出来るようになり、アイデアを素早く形にすることが出来るようになりました。
このメール送信機能は SORACOM Funk を使って実装されていますが、自分のシステムとして最終的に実現したいことを SORACOM Funk や SORACOM Beam、SORACOM Funnel などを使って構築していくことが次の目標になって来るかと思います。
また「SORACOM LTE-M Button Plus」とセンサーを組み合わせて、ボタンを押さなくてもメール送信が出来るような仕組みを考えてみても面白いと思いますので、ぜひ試してみてくださいね。
― ソラコム松井