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「ソラカメ」対応カメラ ATOM Cam 2 / ATOM Cam Swing それぞれの特徴と選び方

こんにちは、ソラコムの伊藤(ニックネーム: Masaki)です。

クラウドカメラサービス「ソラカメ」に対応しているクラウドカメラは、2022年10月時点で2機種あります。それぞれ特徴があることから「どのように選べば良いですか?」とご相談いただくことも多いため、本ブログでは特徴と選び方をご紹介します。

結論からご紹介すると、設置のしやすさならATOM Cam 2撮影範囲の広さならATOM Cam Swingをおすすめします。

ソラカメとATOM Camシリーズの関係

そもそも「ソラカメ」とはどういったサービスなのか、簡単にご紹介します。

Soracom Cloud Camera Services(略称: ソラカメ) は、「あらゆるビジネス現場を身近につなぐ」を目的にソラコムが提供している「カメラ映像をクラウドへ常時録画できるサービス」です。

ソラカメの最大の特徴は「クラウド常時録画」です。
録画用システムの準備やストレージの容量管理は、すべて「ソラカメ」側で行います。皆様が行う必要はありません。この利点により、カメラの電源を ON にしてインターネットにつなげるだけで、映像をクラウドへ常時録画する仕組みが整います。

「ソラカメ」には、カメラが持つモーション検知と連動して記録する機能などがあります。他の機能については「ソラカメ」のページをご覧ください。

「ソラカメ」はクラウド上のサービスであり、実際の映像撮影には “ソラカメ対応カメラデバイス” が不可欠です。そのカメラが ATOM Cam 2ATOM Cam Swing の2機種となります。

ATOM Cam 2 と ATOM Cam Swing の共通点

まず、2機種の共通点です。

  1. 暗所向け「カラーナイトビジョン」と「赤外線LEDによる白黒撮影」
  2. 防水・防塵
  3. 底面の1/4インチねじ
  4. カメラの解像度と画角

【共通点1】 暗所向け「カラーナイトビジョン」と「赤外線LEDによる白黒撮影」

暗いところでも、カラー映像や赤外線LEDとの組み合わせによるモノクロ画像で、鮮明に映像を取得することができます。

https://blog.soracom.com/ja-jp/2022/05/18/new-launch-soracam-as-an-eye-of-internet/ より

【共通点2】 防水・防塵

ATOM Cam 2はIP67、ATOM Cam swingはIP65対応の防水・防塵性能があります。この性能を活かし、農作物の盗難対策カメラへ取り組まれた例もあります。

「IP」とは国際的な防水防塵性能の指標です。
ATOM Cam 2の “IP67” は
・防塵性能:「粉塵の侵入を完全に防ぐ」
・防水性能:「一定の圧力・時間で水に入れても水が侵入しない」
ATOM Cam Swingの “IP65” は
・防塵性能:「粉塵の侵入を完全に防ぐ」
・防水性能:「いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない」
ことを示します。IP規格について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

防水・防塵ではあるものの、レンズに水やホコリが付着すると映像が乱れることは避けられません。
設置の工夫や定期的な清掃も検討してください。

【共通点3】 底面の1/4インチねじ

1/4インチねじとは、カメラ三脚などで共通的に使えるサイズのネジです。

ATOM Cam 2 と ATOM Cam Swing はそれぞれ1/4インチねじのネジ穴があります。
ATOM Cam 2 は台座を固定しているネジが1/4ネジで、取り外しできます。ATOM Cam Swingはスタンドの底面に1/4インチネジ穴が存在します。

ATOM Cam 2の底面 (台座を取り外したところ)
ATOM Cam Swingの底面

これにより設置の際、市販の三脚等が利用できます。

ATOM Cam 2 の台座を取り外し、市販のカメラ用三脚を取り付けた様子

【共通点4】 カメラの解像度と画角

ATOM Cam 2 と ATOM Cam Swing は同じカメラが採用されています。最大解像度は1080p(フルHD)、画角は120度です。
一般的なWebカメラの画角は60~75度くらいですので、より広範囲(広角)が撮影できます。

「ソラカメ」ユーザーの使用レポートに、スマートフォン(Pixel 4)のカメラとの比較画像が掲載されています。ご参考になれば幸いです。
Qiita: 喋るクラウドカメラ⁉こと「ソラカメ」を触って2週間ほど自宅運用してみた! / 思ったよりも広角なレンズ

ここで紹介した以外のATOM Cam 2ATOM Cam Swingの詳しい仕様は、それぞれのリンク先からご覧いただけます。

ATOM Cam 2 の特徴「設置のしやすさ」

ここからは、それぞれの機種固有の特長を紹介します。まずは ATOM Cam 2です。

ATOM Cam 2 の特徴は、設置のしやすさです。共通点では1/4インチねじによる三脚取り付けの紹介をしました。

加えて、標準装備の台座の底面には、強力なマグネットがついています。ATOM Cam 2 本体が軽量(約99g / マンガン乾電池の単一サイズ 1本程度)であることから、鉄製の柱などをにそのまま取り付け可能です。

ATOM Cam 2の底面マグネットによる取り付け例 (冷蔵庫を利用)

1/4インチねじと、マグネットという2つの設置の選択肢があるのが、ATOM Cam 2です。

ちなみにATOM Cam Swingの重量は、約254g(小玉のリンゴ程度)です。

ATOM Cam Swing の特徴「撮影範囲を重視」

ATOM Cam Swing の特徴は「Swing」という名の通り、首振り機能です。
水平方向に360度、垂直方向に180度角度の首振りができるため、あらゆる方向を撮影できます。

iOS / Android 用「ATOM アプリ」から遠隔で撮影方向の指示ができるほか、登録地点を巡回する「クルーズ機能」や、映像内の動体を追いかける「追跡機能」があります。これらの機能の詳細は、ソラカメ対応カメラ ATOM Cam Swing の出荷を開始しましたをご覧ください。

また、首振り機能の面白い活用としては、録画をしていないときは、カメラを下に向けることで、撮影していないことを周囲の人に明示することもできます。

ATOM Cam Swing の首振りの例

首振り機能による撮影範囲の広さが、 ATOM Cam Swingです。

まとめ:ATOM Cam シリーズの選び方

以上をまとめると、選び方のポイントは以下のようになります。

  • マグネットによる気軽な設置で、クラウドカメラをはじめたい → ATOM Cam 2
  • 首振り機能を用いて、広範囲な撮影をしたい → ATOM Cam Swing

おわりに 〜 お持ちのATOM Cam にクラウド常時録画を足せる「ライセンス単独販売」

いかがだったでしょうか?「ソラカメ」対応カメラ、2機種の選び方をご紹介しました。

さてこれまでは、ソラカメのライセンス付きのカメラをご購入いただくことで、クラウド常時録画が利用可能でした。
「すでに持っているATOM Camで、ソラカメの便利な機能は使えないの?」というご意見を多くいただき、2022年8月から「ソラカメ」にライセンスを単独販売しています。

これにより、すでにお手持ちのATOM Cam 2 や ATOM Cam Swingにライセンスを割り当てて、ソラカメのサービスが利用可能となります。この機会に、ぜひソラカメを利用してみてください。

― ソラコム伊藤 (masaki)