こんにちは、ソラコムの kaz です。
いよいよソラコムの一大イベント Discovery の開催が明日に迫りました。皆さま申し込みはお済みでしょうか?ソラコム社員一丸となって準備しており、素晴らしいイベントとなること間違い無しですので、ぜひお越しください!
さて、皆さまは RFID という単語を聞くと、何を思い浮かべられるでしょうか。改札口にかざすだけで通過できる IC カードや、最近だとアパレルのお店で商品を入れたカゴを置くと自動清算してくれる IC タグなどを想像された方も多いかと思います。
RFID 技術自体はそれほど新しいわけではありませんが、実はいろいろと新しい動きもあるようです。例えば、経済産業省のコンビニ電子タグ1000億枚宣言では、政府主導による大規模な RFID の実証実験が行われています。また、パッシブ型 UHF 帯の RFID の認知向上を目的として、RAIN RFID アライアンスが2014年に設立されました。「IEEE 802.11」という規格に対する「Wi-Fi」のように、「パッシブ型 UHF 帯の RFID」の規格に対する「RAIN RFID」としてエンドユーザに分かりやすく認識してもらえるブランディングを目指しているそうです。また、RAIN RFID の資料によると、2018年に世界中で利用された IC タグの数はなんと150億にも上るそうです。他にも、RFID リーダーが RF タグを検知できる距離が年々伸びていたり、距離や角度を高精度に把握する技術、AI やドローンを活用したソリューションなど、RFID の分野は進化を続けております。
そんな状況の中、ソラコムでも RFID で何かやってみようという声が上がりました。そこで社内でブレストをしたところ、明日開催する Discovery で人数カウントできると面白いんじゃないか?という案が出ました。その結果、一度自分達で RFID を使ったシステムを作ってみて、出てきた課題を SORACOM プラットフォームでどのように解決できるのか試してみようと Just Do It の精神で実証実験することにしました。
明日お配りする来場者用のパスケースには以下の RF タグを付けており、セッション会場に設置した RFID リーダーで人数カウントをします。パスケースはランダムに配っており、個人情報には一切紐付いておりませんのでご安心ください。
RFID を利用したシステムを構築するには、当然ソフトウェアだけでは完結せず、IC チップの入った RF タグやそれを遠くからスキャンする RFID リーダーなどの調達も必要です。また、RF タグを来場者用のパスケースにそのまま貼り付けた場合、衣服を通して身体と接触するので、思った通り検知してくれないなど、RFID ならではの問題にも突き当たりました。他にも、「10台ある RFID リーダーそれぞれに手動で設定変更するのは大変」「セッション会場・展示会場・出口にある RFID リーダーで役割を変えたい」「会場の様々な箇所に RFID リーダーを設置するので、異常がないか見回るのが大変」などなど、物理の世界の課題が次々と現れます。これらの課題を乗り越えて作り上げたシステムが果たしてうまく動作するのか、今から非常にドキドキしています。
果たして、無事思った通りにデータが取れるのか、それとも何らかのトラブルにより失敗に終わってしまうのか、結果は後日報告したいと思います。
Discovery 当日は、ソラコムブースで会場の状況をご覧頂けるようにしていますので、ぜひお越し頂ければと思います。お待ちしてます!
(7/10追記:結果をこちらに掲載しました!)
ソラコム kaz 中西