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Hello SORACOM 大阪テクノロジー編開催レポート

みなさんこんにちは、ソラコム熊崎です。

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先日大阪で初となる主催イベント「Hello SORACOM」を阪急うめだホールにて開催しました。Hello SORACOM は、午前中がビジネス編・午後からテクノロジー編としIoTにこれから取り組む方やSORACOMサービスを学習したい方、IoT 技術やアーキテクチャを学びたい方を対象とした、初めての方向けのイベントです。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

テクノロジー編では、皆様から質問を受け付けましたが時間の都合上全てにご回答できませんでしたので、本ブログで回答させていただきます。

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発表資料

IoTプロジェクトを成功に導くエンジニアリングの秘訣と活用できるSORACOMサービス
株式会社ソラコム ソリューションアーキテクト 大瀧 隆太

今すぐ始めよう!「IoTプロトタイピング」に最適なSORACOMサービス
株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 享平

質問とその回答

Q. SORACOM LTE-M Button の位置情報の精度はどの程度でしょうか?複数基地局の電波強度から算出でしょうか、それとも単に最短基地局の位置ですか。

A. 精度は利用地域によって大きく異なる場合があります。詳細は測位方法と誤差について / 測位方法 | サービス・機能 | NTTドコモをご覧ください。SORACOMで提供している簡易位置測位機能は plan-KM1 というKDDI LPWA(LTE-M)にて実現しています。詳細はブログで解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。


Q. データをファイルメーカーへわたせますか?

A. SORACOM Harvest Data内のデータを他のシステムと連携する方法ということでお答えいたしますと、SORACOM Harvest データダウンロード機能を用いることで、ファイルでの連携が可能となります。ダウンロードできるのはCSVもしくはJSONです。また、先にご紹介したブログには “API (コマンドライン) からのデータ取得方法” も合わせてご紹介しています。


Q. WiFiとLTEどちらを導入するかで迷っています。

A. それぞれの特性を見てみると、Wi-Fiは近距離無線通信として高速・大容量かつ無線区間の費用が掛からないといった点がありますが、アクセスポイントの設置や維持運用、アクセスポイントから先のネットワーク構築といった技術面だけでなく、既存ネットワークへの乗り入れを行おうとした際の他者との調整といったことが発生することがあります。一方、LTE(セルラー通信)は長距離無線通信ということで、利用者側から見るとアクセスポイント(基地局)といった存在を意識することなく利用が可能であるため、「電源ONで即ネット接続」といった仕組みが構築可能ですが、一般的には無線区間は費用がかかるといった課題があります。その点においてSORACOMは、特にIoT向け通信である「上りの通信」即ち、センサーデータをクラウドに “上げる” 事に特化した料金体系を提供しており、無線区間における費用面でのご心配は軽減できるかと思います。このように、技術だけでなく費用といったビジネス面の特性があるため、そういった点をご考慮いただいた上で要件から通信をお選びいただくことができます。


Q. 中間プラットフォームがSORACOMとし、IoTシステムのセンサー側とフロントエンドの両端を提供しようと考えています。ユーザーに特にフロントエンド開発を提案するにあたり、SORACOMのサービス(Lagoon等)だけでは難しい点をご教示下さい。

A. SORACOM Lagoonはデータを活用するための「ダッシュボード作成・共有」を容易に行うことができるサービスです。この「活用」というのは現在のところ「データを見る」「条件に応じて通知する」というシーンに合わせており、これ以外の用途の場合はSORACOM BeamSORACOM FunnelSORACOM Funk といったクラウド連携サービスを介して、他のクラウドサービス(SaaS)との連携ができるようになっていますので、そちらをご活用ください。SORACOMではお客様のご意見・フィードバックからSORACOM Lagoonを始めとして様々なサービスを日々アップデートしております。例えばSOARCOM Lagoonのリリース後に新たなパネル機能が追加されていますので、是非ともご意見をお寄せください!


Q. SORACOM Napterを使わないとデバイスの遠隔操作は出来ませんか?

A. SORACOMではデバイスの遠隔操作については、規模・用途といった要件に応じて様々なサービスをご利用いただくことができます。SORACOM Napter は必要な時に必要なだけ必要なデバイスにセキュアにアクセスできるサービスです。これが常に遠隔操作を行える状況を作りたい、一度に大量のデバイスを操作したいといった要件に応じて、SORACOM Canal/Direct/Door といった閉域網サービス上での遠隔操作、SORACOM Inventory といったエージェント型遠隔操作、SORACOM Beamを用いたMQTTによるアプリケーションレベルでの遠隔操作と方法は様々ありますので、是非ともご相談ください。


Q. 複数のSIMで通信データ量を共有することはできますか?

A. SORACOMは従量課金、すなわち、利用したら利用した分だけ、逆に、利用しなければ基本料のみといった柔軟性の高い料金体系となっており、その上で皆さま自身でデータ通信量/料を制御いただく事が行えるようになっています。


Q. Grove IoT スターターキット for SORACOM を購入し超音波測距センサーを動作できました。ここにもう一つ同型の超音波測距センサーを取り付け、2つのデータを識別させて集積できますか? D20ポートに取り付け、スケッチのD38記述をD20に変えて流し込みましたが、距離測定せずモニタ上ゼロcmが流れます。

A. PowerSupplyGrove というメソッドを実行することで、D38以外のポート(D20/A4/A6/I2C/UART)に電力が供給されるようになります。このメソッドの利用方法はサンプルスケッチをご覧ください。


Q. SORACOM Lagoonの画面からIoTデバイス側への設定値書き込み可能でしょうか?

A. SORACOM Lagoonは現在のところ「データを見る」「条件に応じて通知する」といった、データ活用に特化したシーンに合わせて提供されており、利用者との対話的なインターフェイスは実装されておりません。しかしながら、パネルによってはテキスト文字やリンク(URL)を設定することができるので、このリンクによって間接的にですが指示を送るような工夫は可能かと思います。SORACOMではお客様のご意見・フィードバックから様々なサービスを日々アップデートしていますので、是非とも利用シーンと共にご要望をお寄せいただければ幸いです。


Q. 一旦 SORACOM の SIM を契約して、解約したSIMはまた再契約できますか?

A. 残念なことに解約されたSIMは再利用いただくことができません。新たにご調達いただきご利用いただくことになります。合わせてFAQ: 解約時に違約金や手数料が発生することはありますか?もご覧ください。


Q. AWS以外、他のクラウドプロバイダーとの連携はどうですか?アリクラやGoogleなどのようなクラウドです。違いがあるでしょうか?

A. SORACOMとしては「Cloud Agnostic」すなわち、お客様が必要とする様々なクラウドサービスに対応していくという方針です。たとえば、SORACOM Funnel SORACOM Funk はクラウドの活用をいち早く行っていただく事を目的に、特定のクラウドベンダーにおけるIoT向けサービスとの連携が可能となっています。しかしながら、現時点でSORACOM Funnel や SORACOM Funkが未対応のクラウドサービスもあります。日々アップデートを行っておりますので今後も拡充していくことは間違いありませんが、どのクラウドサービスから対応するかについてはお客様のご要望次第となります。一方、今すぐに SORACOM Funnel や SORACOM Funk 未対応サービスでもご利用いただきたい場合は SORACOM Beam を活用することで、汎用的なWebサーバやAPIとの連携が可能となります。また、クラウドサービスのみならず、閉域網においても SORACOM DoorによるVPN閉域網やSORACOM Directでの専用線閉域網を構築いただくことができますので、様々なクラウドサービスやデータセンターと連携させることが可能です。


Q. 5Gの展望を教えてください?

A. 5Gはソラコムとしては最新技術を身近にお使いいただけるようにしたい、「テクノロジーの民主化」の考えのもと、実証実験など準備を進めています。しかし現時点では通信キャリアの提供を待つ形となります。大容量・低レイテンシといった特徴がクローズアップされて今後が期待される通信ではありますが、特にIoTにおける通信要件は、現状のLTEやLPWAでも十分対応出来ることも多いと考えていますので、まずは今ある通信規格で始めてみていただきたいと考えております。


Q. 使えるドングル、基板などの条件はどうなっていますか?SORACOM以外から調達出来ますか?

A. SORACOMの通信はハードウェアを限定するものではなく、様々なハードウェアやモジュールでお使いいただくことができるため、SORACOM以外でご調達いただいても基本的には問題ございませんが、ご確認はお客様自身で行っていただくことになります。また、SORACOMではSORACOM 認定デバイスというものをご紹介しており、ハードウェアやモジュール選定のお手伝いもしておりますので、活用ください。


Q. デバイスやサービスの大まかな費用(初期とランニング)が知りたいです。 特に旭鉄工様の事例でどの程度かかりましたか。

A. 旭鉄工様はSORACOM LTE-M button powered by AWSというボタン型デバイスをお使いいただいております。こちらは通信費や基本使用料が込みで7,980円で、こちらを複数台利用いただいてます。また連携先のクラウドサービスであるAWS側は、AWS IoT 1-Clickの使用料を始めとしてご利用いただいているサービスの費用がかかっていると考えられます。これらは全てWeb上で確認いただくことができますので、ご覧ください。


Q. プライベートIPの複数SIM間の閉域接続では他のSORACOMユーザ様からアクセスできない仕様にもできますでしょうか? 又、それに加えこれらのSIMから発するインターネットへのアクセスを可にもできますでしょうか(外部のウェブストレージサーバへの計測データファイルのftp送信やSIMからのウェブサイト閲覧など)

A. まず最初にSORACOMはデフォルトで他のSIMとの直接通信が出来ないようになっているため、カジュアルに機器をつなげていただいてもセキュアな状態になります。そして、閉域網を利用いただく場合、VPG(Virtual Private Gateway)という仮想的ゲートウェイ(ルーターのようなもの)をSORACOM上に作っていただきます。このVPGを通るトラフィックはインターネット通信を許可/拒否することが設定可能です。また、VPGに対してルーターのようにフィルタを設定(VPG アウトバウンドルーティングフィルター) いただくこともできます。加えて、SIM間通信を許可する/拒否するといった設定も可能です。


Q. WioシリーズはArduino IDEでプログラムということですが、ライセンスはどうなりますか?

A. Arduino IDEは開発環境(すなわち、エディタ)として利用しており、製作されるスケッチ(プログラム)に対するライセンスへの影響はありません。一方、スケッチ(プログラム)に取り込むライブラリ等のライセンスについてはご配慮いただく必要があります。


Q. 重量センサを接続したSigfoxデバイス100台から任意のデータフォーマットで重量データをSORACOMハーベストに送信し、SORACOMラグーン上で全デバイスの重量データを一覧表のような形式で閲覧する事は可能でしょうか?デバイスID+重量データをリスト表示にして、データ更新に伴い、リストが上書きされるイメージです。

A. SORACOM Air for Sigfoxで活用いただきたい機能がバイナリパーサー機能です。これにより、Sigfoxデバイスから送られたバイナリデータをSORACOM上でJSON化し、SORACOM Harvest Data(+ SORACOM Lagoon)で利用できます。SORACOM Lagoonのパネル少々工夫が必要になるかもしれません。現時点ではTable listパネルはそのパネルにひもづいた回線(デバイス)のデータ表示となるため、デバイス数=Table listパネル数といった構成になるかと思います。


Q. BtoCの売り切り製品へのセルラーモジュール導入でソラコムと協業して成功した事例などございますでしょうか?(やはり基本はサブスクリプションモデルなんですかね?)

A. 代表的な例ですとソースネクスト様のPOCKETALK Wが挙げられます。事例はWebにも掲載されています。


Q. MAXさんの富士山登山のデータは全部で何レコード程度で通信料はおいくら位かかりましたか?

A. 富士登山の通信費用についてはこちらにまとめてますのでご覧ください。


また、11月19日は東京・神田明神ホールにて Hello SORACOM を開催します。

ビジネス編は、三菱重工業様をゲストにお招きしSORACOMを活用したカスタマーエクスペリエンス向上をお話いただきます。ビジネス編、テクノロジー編共に質問時間を設けてますので、ぜひご活用ください。

www.hello.soracom.jp

ソラコム 熊崎