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コミュニティイベント SORACOM UG 九州 オンライン開催に参加しました

皆さんこんにちは、ソラコム熊崎(nao)です。

3月27日(金)、ソラコムのユーザーコミュニティであるSORACOM UG 九州 #11 がオンラインで開催され、私熊崎も参加させていただいたのでそのレポートになります。当日のTwitterの様子も早速まとめていただいてます。

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集合写真
SORACOM UGとは?

SORACOM UG(SORACOM User Group)は、現在日本各地に12の支部がある、有志が集まって SORACOM や IoT について学習・ネットワーキングをするコミュニティです。

初めてのオンラインイベントの開催

元々3月末に福岡県にて開催を予定していた今回のイベントですが、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み開催を中止としましたが、関係者と話をしたところ、オンラインでイベントを開催してみようという話になり、今回のイベントが実現しました。

UG九州の主催メンバーの木村さんが、使った機材、人数設定、ハンズオン、当日の進行についてと言った詳細をブログにまとめてくださってます。これからオンラインイベントの開催を検討されている方の役立つ情報になると思いますので、是非こちらもご覧ください

セッション内容

ソラコム テクノロジー・エバンジェリストの松下が、最新事例や技術のアップデートや2月に開催したIoTエンジニア向けカンファレンス「SORACOM Technology Camp」の発表内容のサマリーをご紹介させていただきました。資料はこちらです

システムフォレスト 松永様「SORACOMで “つなぐ” “つくる” お客様の未来」

システムフォレストの松永様からは、九州の様々な事例の成り立ち、システム構成についてご紹介いただきました。同社は2016年にIoT部門を立ち上げられてから数多くのIoT事例をを手掛けられています。SORACOMを利用したIoT事例も数多くあり、SORACOM パートナースペース「2019年間最優秀パートナー」を受賞されています。

宮崎県にて「まるみ豚」という豚を育てる協同ファーム社の養豚場では、豚舎内に様々なセンサーを設置しスマートフォンから可視化できるようにしています。それも全て、スタッフが豚に接する時間を増やすことを考えて作られてきたとのことです。印象深かったのは「それは、1つのセンサーから始まった」というフレーズです。いきなりすべてをIoT化するのではなく、「この場所の水量の状態を知りたい」というシンプルな課題をIoTでサッと実現し、その効果や手ごたえを基に周りの協力を得ていくという「THE スモールスタート」を体現されたことは、あらゆる現場やシーンで活用できそうだと感じています。

こちらの協同ファーム社の事例はソラコムのIoT事例ページにも掲載しておりますので、是非こちらもご覧ください。

他にも、東海大学のソーラーカーでは、バッテリー状況をリアルタイムで可視化するためにダッシュボード作成・共有サービスの SORACOM Lagoon を利用していただいたり、日本最高峰の玉露を作る八女のお茶畑では環境情報カメラで撮影したデータをクラウド連携を容易にするアダプタサービス SORACOM Funnelを利用してウイングアーク1st社のBIツール「MotionBoard」に連携し可視化されているようです。

農林水産省九州農政局 東様「わな通知機の製作事例とソラコム」

日本各地の野生鳥獣による被害金額は年々減少しているものの、被害を食い止めるための罠の設置や運用する方の高齢化によって年々対策が困難になってきており、九州も例外ではないとの事でした。そんな中、農林水産省九州農政局の東様からは、技術系のバックグラウンドのない方が、仕掛けた猪罠の見守りをSORACOM LTE-M Button を使い自動化する仕組みを作ったお話でした。九州農政局のウェブサイト(国立国会図書館の保存ページ)には、機器の作り方が丁寧に紹介されています。猪が罠にかかったことがわかると、猟師さんが入っているLINEグループに通知が届く仕組みになっているようです。

ここのセッションで発表いただいたのは、試作1号機からの歩みでした。最初はRaspberry Piと Wi-Fiを使ったデモ機を作って周りに見せたところ「これいい!」という反応が得られプロジェクトを進行する役目となりました。その後は、ソラコムが発表した SORACOM LTE-M Button powered by AWS という省電力無線通信 “LTE-M” が搭載されたボタン型デバイスを利用したり、センサーが接続できる SORACOM LTE-M Button Plusを採用したりと、発展していった様子を共有いただきました。印象深かったのは猪が入ったら、罠にかかった猪がボタンに繋がる紐を引っ張りボタン通知されるようにする等、様々なテストを現場で繰り返したお話です。やはり現場で試さない事には効果がわからないのだなという大変さと共に、だからこそ実際に動く物を簡単に作れる必要があるのだと感じました。まず自分たちで取り組んでみようとチャレンジされた皆さんの活動が本当に素晴らしくて感動しました!

SORACOM LTE-M Button を使ったハンズオン

セッション後は、SORACOM LTE-M Button を使ったオンラインハンズオンです。ハンズオンの説明はZoomで行い、ハンズオンの受講中の質問受け付けにGoogle Chrome のリモートデスクトップ機能で支援するといった試みをしていました。

ハンズオンのコンテンツは、SORACOM Beam を使いSORACOM LTE-M Buttonを押した位置を地図上でマッピングと、SORACOM Lagoon 経由でボタンクリックをトリガーにアラートメールを送信するという内容でした。今回はオンライン参加が可能だったので、九州に限らず、東京・長野・静岡エリアといろんな箇所から参加いただいたことがわかります。

普段はイベント会場に集まってハンズオンを行うため、位置情報を利用したハンズオンは一か所にまとまってしまうのですが、このような取り組みはオンラインだからこそできる内容だと感じております!

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最近は家でずっと仕事をしている日々でしたが、オンラインでユーザーグループが開催されることで、家にいながら新しいことを学び、チャット上で交流することができてとても有意義な時間になりました。ユーザーグループの活動は、ユーザーグループのconnpass ページや、FacebookTwitter上でもご確認いただけます。今回のようにオンライン開催であれば地域に関係なくご参加いただけるので、機会があれば是非ご参加ください!

ソラコム 熊崎