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IoTもLINEに通知!SORACOMの連携を試そう

こんにちは。ソラコム田渕です。
今日は最新サービスを含む4つのSORACOMサービスと、LINEの連携ができるハンズオンを紹介します。このハンズオンは、IoTシステムに不可欠なデバイスは準備不要、パソコンがあればお試しいただけます。

誰もが知っているコミュニケーションアプリLINE。実際、1次産業や個人ユーザーのIoT活用では、気軽に使える通知システムとして、LINEに連携したいというご要望は多くあります。

先日、コミュニティのSORACOM UGLINE Developer Communityが共催で、「SORACOM Arcを使って、仮想デバイスからLINE Notifyに通知を送ってみよう」というイベントが開催され、LINEとSORACOM連携のハンズオンが紹介されました。その内容をご紹介します。

普段お使いのLINEアプリで通知「LINE Notify」

LINEを使った通知システムにはいくつか実装方法があります。中でもLINE Notifyでは、Webサービスと連携して、LINEの公式アカウント”LINE Notify“から通知する仕組みを作ることができます。API連携により個別の開発の手間は不要で、スピーディに通知システムを作ることができます。

モダンなIoTシステムを実現する4つのSORACOMサービス

このハンズオンでは、SORACOMのSIMをお持ちでない方でも、簡単にSORACOMの各種サービスをお試しいただけます。SORACOMのサービスは、IoTシステム構築の際に起こりえる課題を、簡単に解決できる仕組みになっています。4つのサービスをご利用いただくことで、モダンなIoTシステムの概要を学ぶことができます。

セキュアリンク「SORACOM Arc」

SORACOM Arcは、2021年6月に発表されたばかりの新サービスです。
つながることが当たり前となるであろう近い将来では、IoTデバイスは、Wi-Fiがある場所ではWi-Fi、屋外ではセルラー通信、そして山間部や海洋では衛星通信といったように、利用場所や用途に応じて複数の通信規格を使うことが想定されます。SORACOM Arcは、このような複数の通信規格をひとつのシステムにつなぐためのサービスです。

具体的には、SORACOM上でバーチャル SIM/Subscriber を作成・設定してIoTデバイスに入れることで、あたかもSORACOM IoT SIMを挿しているかのように、IoTプラットフォームSORACOMに接続して、回線管理やクラウド連携、リモート操作ができます。

データ転送支援「SORACOM Beam」

SORACOM Beamは、2015年のサービス開始とともに提供が始まった、データ転送サービスです。
IoT デバイスにかかる暗号化等の高負荷処理や接続先の設定を、SORACOMプラットフォーム内部にオフロードします。これにより、デバイスとクラウドの連携をスムーズにします。

データ収集・蓄積「SORACOM Harvest Data」

SORACOM Harvest Dataは、SORACOMプラットフォーム内でデータを蓄積し、閲覧できるサービスです。
テキスト、JSON、バイナリなどのデータが扱えます。これにより、クラウドやインフラの準備をすることなく、SORACOMだけでデバイスから送信されてきたデータをすぐに確認できます。

インラインプロセッシング「SORACOM Orbit」

SORACOM Orbitは、IoTデータの変換や処理を実行するサービスです。
IoTデバイスのデータをSORACOMに送信すると、SORACOMプラットフォーム内部でお客様が独自に作成したプログラムを実行できます。これによりバイナリからJSONへの変換といった、デバイス、クラウド間のデータフォーマットの相違をSORACOM上で吸収できます。

SORACOM と LINE Notifyで、IoTシステムを学ぶハンズオン!

ハンズオンの事前準備

本ハンズオンでは、IoTで必須となるデバイスを必要としません。代わりにパソコンにボタンシミュレーターアプリケーションをインストールして、仮想ボタンとしてデータを送信します。

  • パソコン (Windows/Mac OS、ブラウザはChrome、もしくは Firefoxをインストールしておいてください)
  • SORACOMアカウント (SORACOMアカウントの作成手順はこちら)
  • LINEインストール済みのスマートフォン
  • LINEのアカウント(メールアドレスとパスワードの登録をお願いします。登録手順はこちら)

また、以下の作業を含みます。ご了承ください。

  • WireGuardのインストールと、WireGuardを利用したネットワーク接続
  • 仮想デバイス(SORACOM LTE-M Button for Enterprise Simulator)アプリケーションのインストール

WireGuardとは?
WireGuard(ワイヤーガード)は、オープンソースのVPNソフトウェアです。同様のソフトウェアにはIPSecやL2TPがあります。詳しくはWireGuardのページをご覧ください。

ハンズオンの内容

  1. LINE Notify 用のトークンを取得します。
  2. WireGuard をパソコンにインストールします。
  3. SORACOMのユーザーコンソールから、SORACOM Arcを使って、バーチャルSIMを作成し、WireGuard で試験接続をします。
  4. SORACOM LTE-M Button for Enterpriseシミュレータをインストールします。
  5. SORACOMの各種サービス(SORACOM Harvest,Orbit,Beam)を設定し、シミュレーターから送られてくるデータを可視化、その後LINE Notifyに連携します。
  6. パソコンでシミュレーターのボタンを推すと、LINEに通知がおくられてきます。

ハンズオンに必要な費用

本ハンズオンは基本的に無料で進めることができます。
LINE Notifyは無料のサービスです。また、SORACOMサービスも無料利用枠の中でお使いいただけます。

料金や無料利用枠についてはLINEのヘルプ、並びにSORACOMサービスの料金ページの “無料利用枠” でご確認ください。(Arc / Beam / Harvest Data / Orbit)

ハンズオンテキストと、イベント資料&動画

トライしてみたい方は、以下のテキストをご覧になりながらお試し下さい。本テキスト作成にあたっては、SORACOM UG木村さん和田さんに多大なご協力をいただきました。ありがとうございました。

SORACOM Arc & IoTボタンシュミレータ ハンズオンテキスト

当日の資料はこちらからご覧いただけます。

動画も公開されていますので、気になるところがあればぜひご覧ください。

ぜひお試しください!

ソラコム 広報 田渕(ニックネーム kyon)