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IoTプラットフォームを活用したEV充電器の導入事例

こんにちは。ソリューションアーキテクトの takuya です。

電気自動車(EV)の普及が進む中、充電インフラの整備はますます重要になっています。そこで注目されているのが、IoTプラットフォームとしてのSORACOMプラットフォームです。SORACOMプラットフォームは、EV充電器の管理・運用を効率化し、ユーザーにとってより便利で使いやすい環境を提供しています。本記事では、ソラコムを活用して成功を収めたEV充電器の具体的な導入事例をご紹介します。これらの事例を通じて、ソラコムの技術がどのように現場で活用され、どのようなメリットをもたらしているのかを詳しく見ていきます。

※ なお、紹介している事例は事例公開時点の内容であり、最新の構成とは異なる場合がありますので、ご了承ください。

ユアスタンド株式会社:集合住宅のEV充電器の予約管理をIoTで効率化。電気自動車の普及を後押し

ユアスタンド株式会社は、集合住宅のEV充電器の予約管理を効率化するためのIoTシステムを開発・提供しています。スマホアプリを使用して充電予約や課金を行い、SORACOMのIoT通信サービスを活用してセキュリティと遠隔操作を強化しています。このシステムは、特にマンション住民のEV導入を促進し、現在150棟以上のマンションに導入されています。今後はさらに地域と設置場所を拡大する予定です。

ご利用いただいているサービスは、IoT向けのデータ通信サービスであるSORACOM Air for セルラーと、デバイスにリモートからセキュアにアクセスできるSORACOM Napterの2つで、課題となったセキュリティ面の強化は、「外部からのアクセスが基本的にできない仕様のSORACOMを利用することで、ある程度対策できたことが大きかった」とコメントをいただいています。

詳細はこちら: 集合住宅のEV充電器の予約管理をIoTで効率化

株式会社Yanekara:EV充電器をIoT化し、電気代を抑えるピークカットを実現

株式会社YanakaraはEVの充放電技術を軸に、再生可能エネルギーの大量導入に不可欠な電力需給調整システムを提供する会社です。YaneCube® はEV充電コンセントの自動充電制御を行い、デマンドコントロールを実現するEV充電コントローラーです。

ご利用いただいているサービスは、IoT向けのデータ通信サービスであるSORACOM Air for セルラーと、IoTデバイスからSORACOM Harvestに集められたデータを表示できるダッシュボードを提供するSORACOM Lagoonの2つです。

ENEOS株式会社:蓄電池やEV充電器等の機器を一元的に監視・制御するIoTシステム

ENEOS株式会社は、次世代型エネルギー供給事業に向けた研究用に、蓄電池やEV充電器等の機器を一元的に監視・制御するIoTシステムを開発されています。クラウドにはAmazon Web Services(AWS)を採用し、AWS IoT CoreとAWS IoT Greengrass、通信部分にSORACOM Air for セルラーを使用したデバイス管理、デバイスの保守やキッティングにはSORACOM Napterを使用してセキュアに実現されています。

ご利用いただいているサービスは、IoT向けのデータ通信サービスであるSORACOM Air for セルラーと、デバイスにリモートからセキュアにアクセスできるSORACOM Napterの2つです。

SORACOM Air と SORACOM Napter

SORACOMプラットフォームを活用したEV充電器の導入事例を4つ紹介してきましたが、どの事例も共通して、効率化と利便性の向上を実現しています。特にSORACOM Napterを使用したデバイスの遠隔保守は、設置されたEV充電器のメンテナンスや保守に係る時間やコストを最適化できます。

SORACOM Air for セルラーSORACOM Napterの詳細については、以下の動画をご覧ください。

まとめ

IoT技術の力で、EV充電インフラはこれまで以上にスマートになり、ユーザー体験も大幅に向上しました。SORACOMプラットフォームの導入は、環境負荷の低減と電気自動車の普及を支える重要なステップとなっています。今後もさらなる技術革新が期待され、持続可能な社会の実現に寄与することでしょう。

― ソラコム takuya @okeee0315