「Wio LTE推し」のソラコム 松下(max)です。
先週(10/25)に発売を開始した LTEモデム搭載プロトタイプ向けデバイス「Wio LTE」ですが、大きな評判をいただいております!皆さんのお手元に届いてますでしょうか?
12/1 Update!! Wio LTE本体と 7種のセンサー、そして SORACOM Air SIM やクーポンまですべて揃ったキット「Grove IoT スターターキット for SORACOM」が発売開始しました!
LTE Cat.1 モデム と STM32F4マイコン が搭載されていて、Groveコネクタによるセンサーやモジュール拡張が容易で、しかも技適OKなアンテナまで標準添付されているという絶妙なプロダクトコンセプトが、プロトタイプ向けデバイスを切望していた方々にご評価いただいています。
そこで、今回は「Wio LTEへの素朴な疑問」へ回答いたします!
疑問: Wio LTE って SORACOM の SIM を持ってないと買えないの?
答え: 大丈夫です、Wio LTE だけでもお買い求めいただき、開発することはできます。ですが Wio LTE の神髄は「LTEモデム搭載」 にあります!
ライブラリに付属している簡単なプログラムを書くだけで、センサーやモジュールをクラウドと連携させることができます。
そこで一つ気になるのが、デバイス開発の手間です。クラウド連携をする場合、MQTTやHTTP RESTといったプロトコルへの対応、またはクラウド側が提供しているSDKを利用する必要がありますが、手間ですし、なによりCPUやメモリが不足する可能性があります。
そこで SORACOM Beam や SORACOM Funnel を利用してみてください。
SDKの準備や実装、データを暗号化(TLS化)は SORACOM が肩代わりします。そのため、デバイス開発が極めて簡単になるのです。
これは SORACOM Air の上で使える便利なサービスですので、是非とも活用してみてください!
疑問: マイコンとモデムだけでは何もできない。センサー等はどうすればいいの?
答え: 「Grove System」に準拠したセンサーやモジュールがお使いいただけます!
この「Grove System」ですが、Seeed Studioが開発している 差すだけで扱えるセンサーやモジュール の仕組みです。
どのモジュールも「Grove コネクタ」と呼ばれる端子がついており、はんだ付けをすることなく初心者でも簡単に取り扱いができます。
このGrove Systemに準拠したモジュールはスイッチサイエンス様などで購入いただけます。
Wio LTE に Groveモジュールを取り付けるときの注意点
Wio LTE は デジタルが2ポート、アナログが2ポート、I2Cが1ポート、UARTが1ポートご利用いただけます。同時に取り付けられるセンサーやモジュールの数やインターフェイスにはお気を付けください。
また、全ポート共通で給電電圧が3.3Vです。取り付けるモジュールの動作電圧はご注意ください。センサーモジュールには3.3V駆動のものと5V駆動のモノがありますが、Wio LTE は3.3V駆動のもののみが動作します。
※動作電圧はカタログやスペック表に「動作電圧」「電源電圧」「Supply Voltage」「Operating voltage」といった形で表記されています
7種のセンサーが同梱された「Grove IoT スターターキット for SORACOM」
Grove System準拠のセンサーやモジュールはとても多いので、何を選んだらいいのかわからない!というお声もいただきました。
そこでIoTで使えそうなセンサーを7種集めた「Grove IoT スターターキット for SORACOM」を12/1に発売します! → 12/1 発売開始しました!
このキットの詳細はWio LTE の販売を開始しました をご覧ください。
疑問: Wio LTE に入れられる SIM のサイズは?
答え: nanoサイズのSIMです。Amazon.co.jpでお求めいただける他、 SORACOM Webコンソールからも購入いただけます
nanoサイズのSIMは小さいため、入れたり抜いたりするのがムツカシイというお話を伺いますので、図解します。
nanoSIM の入れ方 / 抜き方
以下、入れ方です。
以下、抜き方です。
抜く際フックを引っ張りすぎると金具が取れてしまうため、図示されている程度まで引っ張り出したらSIMを取り出し、金具を元に戻してください
疑問: SORACOM の グローバル向け Air SIM って使えるの?
答え: Wio LTE では日本向け Air SIM がご利用いただけます
Wio LTE は EC21-J という日本国内のLTE向けモデムを採用しています。そのため、対応しているのは「日本向け Air SIM」となります。
疑問: SMS って使えるの?
答え: 使えます!
日本向け Air SIMで「データ通信/SMS」のSIMをお使いください。SMS受信に必要な電話番号(MSISDN)は SORACOM Webコンソールで確認することができます。
プログラムの書き方はサンプルが存在しますので、そちらをご覧ください。
注意:利用には課金が発生するため料金をご確認の上でお使いください
疑問: 「Arduino互換」ってどういう意味?
答え: 「Arduino IDE」を使って開発ができるという意味で、完全な互換性があるわけではありません
Wio LTE に採用されているMCU(マイコン)は、STM32F4シリーズという Arm Cortex M4 ベースの32bitマイコンです。一方、Arduino UNO R3等は Atmel AVRシリーズという、MCU的には全く別のモノで、バイナリレベルでの互換性はありません。
またソースコードレベル(ライブラリ)では、利用できる(互換性のある)ものもあります。利用できるか否かは、実際に組み込んでみてコンパイルしてみるのが一番早い確認方法となります。
おわりに
2017/12/4に東京にてWio LTEのユーザーイベントを開催いたします!
connpass – Seeed Wio LTE ユーザーイベント 12/4
19:00からウフル様(東京/神谷町)でSeeedの坪井様のお話しをはじめ、早速やってみた LT大会などを企画しております!
ラズパイやarduinoを使った電子工作が好きな方は、是非ともご参加ください!
ソラコム “MAX” 松下