相変わらずボタンが好きなソラコム “Max” 松下です。
“LTE-M” と呼ばれるセルラー通信ベースの LPWA (Low Power Wide Area network; LPWAN) と eSIM を内蔵することで、どこでも通信ができるボタンデバイスとして好評をいただいている SORACOM LTE-M Button powered by AWS や SORACOM LTE-M Button for Enterprise といった SORACOM LTE-M Button シリーズに2つの大きなアップデートがありましたのでご紹介します。
- SORACOM LTE-M Button for Enterprise が 1 個から購入可能となりました!
- “接点インターフェイス” を追加した SORACOM LTE-M Button Plus が登場!
1. SORACOM LTE-M Button for Enterprise が 1 個から購入可能に
SORACOM LTE-M Button powered by AWS (以下 AWS ボタン) が提供している 低電力消費の通信規格 LTE-M でどこでもボタンアクションが可能 という特徴を活かしつつも、 システム設計の自由度を格段に向上した のが SORACOM LTE-M Button for Enterprise (以下、 Enterprise ボタン) です。
この Enterprise ボタンは、ボタンデバイスを大量に使用して現場のデジタル化をすることを目的とした企業向けとして企画されたデバイスだったため、ご注文数量もまとまった単位で受け付けておりました。
一方で、「小規模なんだけど、柔軟なシステム設計が可能な Enterprise ボタンを使えないか?」というご意見をいただくことがあり、 IoT を民主化する すなわち、高度なテクノロジーを身近にしたいと考え行動している SORACOM としては、この声にお応えしたい!ということで、 Enterprise ボタンを 1 個からお求めいただける事を実現 しました!
Enterprise ボタンのご注文方法など
SORACOM LTE-M Button for Enterprise は SORACOM ユーザコンソール からご購入いただけます。
※ SORACOM ユーザコンソールにログインするための “SORACOM アカウント” は無料でお作りいただくことができます。作成方法は SORACOM アカウントの作成 をご覧ください。おおむね5~10分程度で作成可能です。
価格は 5,980円 (税別・送料別) となっています。
※ ご利用にあたっては plan-KM1 の基本料金、データ通信量に応じたデータ通信料が発生します。plan-KM1の料金は ご利用料金 – 日本向け Air SIM をご確認ください。通信に要した料金は SORACOM ユーザコンソールでご確認いただけます。
ご利用いただけるエリアは KDDI IoT通信サービス LPWA: エリア検索 で住所などを入力いただくことで確認いただけます。
※ SORACOM の LTE-M 通信は KDDI IoT通信サービス LPWA を使用して実現しています。
その他、SORACOM LTE-M Button for Enterprise に関する詳細は 商品ページ をご覧ください。
Enterprise ボタン “入門ページ”
SORACOM LTE-M Button for Enterprise は AWS ボタンとはクラウド連携の仕方が異なるため、入門ページとして “Getting Started” をご用意してます。ぜひともご覧ください。
- Enterprise ボタンのクリックを「データ収集・可視化サービス “SORACOM Harvest”」で可視化する
- Enterprise ボタンのクリックを「データ転送支援 “SORACOM Beam”」でクラウドやサーバーに転送する
2. “接点インターフェイス” を追加した SORACOM LTE-M Button Plus
SORACOM LTE-M Button Plus (以下、Plus ボタン) は Enterprise ボタンの機能はそのままに、接点端子コネクターがプラスされている というデバイスで、名称の “Plus” の由来ともなっています。
ご覧の通り、側面の穴に接点入力用のコネクタがあります。
AWS ボタン、 Enterprise ボタン、それぞれアクションは「ボタン」ということで、主にヒトが利用することを目的としたデバイスです。
IoT が実現する “現場のデジタル化” は、ヒトに起因することが多いため、ボタンが非常に有効なデバイスとして好評を博してきましたが、より高度なデジタル化を求めるお客様からは センサーの情報を LTE-M に載せてクラウド連携できないか? というご要望をいただいておりました。
SORACOM では Wio LTE JP Version や Wio 3G SORACOM Edition といったプロトタイプ向けデバイスを用意しており、プログラミングができる場合においては有効なのですが、それよりもよりライトにセンサーをクラウドに連携させる仕組みとして SORACOM LTE-M Button Plus (以下 Plus ボタン) をご用意いたしました!
Plus ボタンの利用シーン
接点入力ができるようになると、以下のようなセンサーと組み合わせることが可能となります。
- 磁気式リードスイッチを用いた、扉や引き出し等の開閉モニタリング
- 水位センサーを用いた、浴槽やタンク内の水位検出
- 人感センサーを用いた、屋内/屋外の人モニタリング
また、たとえばアナログ値のセンサーからのデータでも、いったんマイコンで受け取った後、リレー経由で Plus ボタンに信号を送ることで既存デバイスとのクラウド連携も可能とします。
もちろん Plus ボタン上に搭載されている「ボタン」も Enterprise ボタンと同様に機能しますので、たとえば設置前の電波状況確認も容易です。
接点入力の特徴
Plus ボタンの接点入力の特徴は以下の通りです。
- 1ch 無電圧の接点入力
- 出力情報: 3種 (シングル・ダブル・ロングを回路の開閉の間隔で制御)
ハウジング付きケーブルが1本添付 されますので、すぐに接点出力機器とつなげることができます。
接点入力の仕様など、SORACOM LTE-M Plus に関する詳細は 商品ページ をご覧ください。
Plus ボタンのご注文方法や使い方
SORACOM LTE-M Button Plus は Enterprise ボタン同様に SORACOM ユーザコンソール からご購入いただけます。
価格は 7,380円 (税別・送料別) です。
※ ご利用にあたっては plan-KM1 の基本料金、データ通信量に応じたデータ通信料が発生します。plan-KM1の料金は ご利用料金 – 日本向け Air SIM をご確認ください。通信に要した料金は SORACOM ユーザコンソールでご確認いただけます。
※ 出荷は 4/26 頃を予定しております。
Plus ボタンの使用方法は Enterprise ボタンと同じですので Enterprise ボタン “入門ページ” をご覧ください。
どのデバイスを選べばいいの?
今回の発表で SORACOM LTE-M Button は3つのモデルが用意されることになりました。選び方のポイントは「連携先のクラウドやシステム」と「外部インターフェイス」を基準とした用途で選びましょう。
- ボタンのアクションと、 独自アプリケーションとの連携を迅速に 行いたい
→ SORACOM LTE-M Button for Enterprise - 既存設備やセンサー と、独自アプリケーションとの連携を容易に実現したい
→ SORACOM LTE-M Button Plus - AWS サービスを活用したボタンアプリケーション を素早く構築したい
→ SORACOM LTE-M Button powered by AWS
より詳しい一覧表は LTE-M Button のページ でご確認ください!
おわりに
接点入力はアツい!
今後は Plus ボタンとマイコンとの接続方法なんかを紹介していきたいと思います。
その際にはブログやTwitter で紹介することになると思いますので、ソラコムの「今」をお伝えするブログ “SORAZINE” や @ma2shita のフォローを是非ともお願いします!
ソラコム “Max” 松下