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ガソリンスタンドのIT活用の勘所 〜簡易監視カメラで業務効率化を実現〜

栃木県足利市に本社を構える両毛丸善株式会社は、両毛地区(栃木・群馬・埼玉)を中心にカーライフサポートのサービスステーション運営を主事業に、家庭用LPガスを安定供給する為にLPG基地を所有し、電力販売も含む総合エネルギー商社としても、地域の暮らしをささえるビジネスを展開しています。

そんな両毛丸善様のサービスステーション事業の「死角を減らす防犯カメラ」で、ソラコムが提供開始したクラウドカメラサービス「ソラカメ」をご利用いただいています。

ソラカメを使った業務改善、事例とステップを解説!セミナー開催

2022年9月28日に「業務改善に使えるカメラ活用」オンラインセミナーを開催します。
「小売店舗」、「製造現場」、「施設管理」の現場で、業務改善にカメラを利用している事例を軸に、その効果とメリットをご紹介。ソラカメが手元に届いてから使い始めるまでをライブデモでご覧いただけるほか、具体的な設置方法のTIPSもご質問にも答えます。ぜひご参加ください。

詳細、お申し込み:https://www.lp.soracom.jp/20220928seminar

両毛丸善株式会社 管理部長の田中氏に、サービスステーション事業におけるIT化の勘所と、ソラカメの活用方法を伺いました。

両毛丸善株式会社のウェブサイト

デジタル化の第一歩は ”業務フローの自動化”

田中氏が、現在の管理部としてサービスステーション事業のIT推進担当に着任したのは3年前でした。

電話やFAXでの連絡、事務所の中だけでの事務作業など、アナログなオペレーションを、管理部が主導してデジタル化し、業務効率向上を図っています。そのノウハウの元になっているのは、異動前に担当していたガス事業での経験だったとのこと。

「ガス事業部では、営業効率化のためにサイボウズ Officeを導入、まずスケジュール管理をデジタル化し、部署外の人にも見える化、営業所の誰がお客様から電話を受けても、すぐに対応できるようにしました。次に着手したのが、コミュニケーションツール。LINE WORKSを入れて、毎回電話で伝達するのではなく、外にいる営業のスマートフォンに情報を送るようにしました。段階的に、帳票とコミュニケーションツールをデジタル化して連携させていき、『スマートフォンから報告書を入力するだけで、その情報が自動的に関係部署に連携されて、各部署が次の作業を始められる』といった、業務フローの自動化を拡げていきました」と田中氏は振り返ります。

現場業務に不可欠な防犯カメラの活用

そして、この1~2年で新たに取り組みを始めたのが「カメラ」の活用です。まず始めに、お客様と対面する受付に、AIカメラを導入し顔認証させることによる、業務の簡素化やサービスステーションの死角になる場所を防犯の観点からカメラの設置を進めました。

防犯カメラは、設置するとなると高機能で高価なカメラ本体に加え、設置工事、ネットワーク接続、さらにレコーダーまで導入すれば、百万円以上のコストになります。たとえば、セルフ式のスタンド周辺や社員の通用口などでは、これまでは費用対効果の観点から防犯カメラを設置できていませんでした。

気軽に取り付けられるカメラがあればそれらの場所にもカメラをつけられるのに、と考えていた田中氏が出会ったのが、SORACOM Cloud Camera Services「ソラカメ」です。

IoTカメラ「ソラカメ」を現場業務に導入しやすい3つの理由

手のひらサイズというサイズ感に加え、撮影性能も評価しているという田中氏。

実際に撮影も試したところ、映像は予想以上に鮮明で、特に夜間の撮影性能については、光源がなくても十分に撮影出来ることがわかりました。サービスステーションには、すでに防犯カメラを設置していますが、このサイズ感と価格であれば、必要な場所にピンポイントで追加設置が可能だと感じました。

導入してみたところ、「現場で使いやすい」と感じたポイントが3つあるそうです。

導入ポイント1: 設置時間はわずか10分、IT専任が現地にいなくても設置できる

ソラカメの小さく軽量なカメラの本体の取り付けにあたっては、大がかりな設置工事や特別な工具は一切不要で、磁石とビス留めで設置できます。

さらに両毛丸善様では、本社の管理部で、カメラのWi-Fiアクセスポイントや所内のWi-Fiへのアクセス権限の設定を事前に行った後に現場に送付しています。これにより、現場の担当者は使いたい場所にカメラを設置して、電源を挿せばすぐに使いはじめることができます。設置にかかる時間はわずか10分程度。本社のシステム担当が設置場所に赴かずに、現場の担当者主導でカメラの設置を進められます。

クラウドカメラサービス「ソラカメ」対応カメラ ATOM Cam 2

導入ポイント2: 見る必要があるカメラだけを、管理画面に登録

両毛丸善様では、現場のオペレーションを担当するサービスステーション事業部と、防犯を担当する総務部、システムを担当する管理部の3部署が、カメラの映像をチェックする体制になっています。

例えば、サービスステーション事業部では、主に各ステーションの受付や給油装置などを中心に見ています。一方、防犯を担当する総務部がチェックしたいのは、入り口と通用口といった入退室が発生する場所です。

ソラカメでは、スマートフォンやタブレットから、複数のカメラを設定して映像を確認できます。3部署の担当毎に、それぞれの管理画面から、管理に必要なカメラを見られるように設定すれば、カメラの映像のチェックも効率的です。

導入ポイント3: 「クラウド録画」があるから、後で状況を見直せる

両毛丸善様では、24時間録画できる「クラウド録画7日間」ライセンスを利用しています。

設置してたった数週間で、さっそくクラウド録画が役立ちました。サービスステーションに面した道路に、ある朝、新聞が散乱していたのを発見。クラウド録画でさかのぼってチェックしたところ、新聞配達の方が落としていったことが判明しました。

「ソラカメのクラウド録画は、時系列のスライダーで動きが検知された時間が赤い色で表示されます。24時間すべての映像をさかのぼって見るのではなく、見るべき時間帯をピックアップしてチェックできるのも便利ですね」

写真はイメージ、ソラカメのクラウド録画再生では、何か動きを検知した時間帯が赤色で表示される

こんなところにも使える?IoTカメラ活用のアイディア

現在は、簡易防犯カメラとして、社員通用口などに取り付けて利用しています。今後は、給油設備周辺や、倉庫や金庫周りなどのバックヤードへもカメラの設置を拡大することを検討しています。

他にも、ガソリンスタンドのような現場では、簡易防犯カメラとしてだけではなく、業務の効率化にもカメラの活用シーンはあるだろうと田中氏は考えています。
たとえば、サービスステーションに在庫している、オイルやタイヤなどの使用期限が決まっている高価な販売品のよりリアルタイムな在庫管理にもカメラを使えないかと考えています。

また、本社の受付では、お越しになったお客様の情報を、紙の受付表に記録していますが、AIカメラで顔認証をしているお客様の情報はPCで確認できるため、受付業務の簡素化が可能になります。

「ITテクノロジーは、どんどん進化しています。7月に新しく発表された首振り機能付きのATOM Cam Swingも使ってみたいですし、今後、AI機能が拡充されるようでしたら、試してみたいアイディアもあります。自分達で情報収集して、まず試してみることが大事。カメラをつかって、私たちの業務にも新しいやり方を取り入れていきたいですね。一緒に現場のデジタル化を推進してくれる情報システム業務担当者も募集中です」

Soracom Cloud Camera Services「ソラカメ」とは

「ソラカメ」は、カメラの映像をクラウドに常時録画できるクラウドカメラサービスです。
1台から導入できる、初期費用3,480円の設置が容易なカメラを提供し、お客様はスマホを用いてクラウドカメラを数分で迅速に導入できます。スマホアプリから複数台のカメラ端末を管理が可能で、カメラのリアルタイム映像のモニタリング、過去録画の閲覧ができます。「ソラカメ」は、顧客の要望に基づいて常に機能をアップデートしていく、IoT時代のクラウドカメラサービスです。

― ソラコム 田渕