こんにちは。ソラコムでクラウド型カメラサービス「ソラカメ」のセールス/事業開発リードを担当している高見(ニックネーム:yuu)です。
ソラカメはクラウド常時録画ライセンスのみを提供しておりましたが、今回新たに「クラウドモーション検知”無制限”録画ライセンス」を提供開始致しましたので、ご紹介させて頂きます。
クラウドモーション検知”無制限”録画って何?
現在提供させていただいているクラウド常時録画ライセンスは、ソラカメ対応カメラにライセンスを割り当てますと、24時間常にソラコムのクラウドへ映像がアップロードされて、録画されます。
今回新たにご提供させて頂く「クラウドモーション検知”無制限”録画ライセンス」は、ソラカメ対応カメラで映像内に人やモノの動きを検知するモーション検知が動作した際の映像だけをソラコムのクラウドへ映像をアップロードし、録画をするライセンスです。
つまり、「カメラ映像に変化があった時(必要な分)だけ、録画をする」仕組みです。
無制限って何を意味してるの?
ソラコムのクラウド型カメラサービス「ソラカメ」は、ソラカメ対応カメラ(ATOM Cam)とクラウド録画ライセンスが一体となったサービスです。
ご存知のユーザーの皆様も多いかもしれませんが、ソラコムではなく、弊社パートナーのアトムテック株式会社さんが提供されているATOM Cam単体でも無償のクラウドモーション検知録画機能を提供されています。
このATOM Cam単体でご利用頂けるクラウドモーション検知録画の場合、「モーション検知してから12秒だけ録画」、「録画できるのは最短5分間隔」(つまり、検知してから5分間はモーション検知録画が作動しない)という制限がついています。
※なお、このATOM Cam単体でご利用できる「クラウドモーション検知録画」についてはソラコムサポート対象外ですので、予めご了承下さい。
しかし、今回ソラコムがご提供を開始する「クラウドモーション検知”無制限”録画ライセンス」をご利用頂きますと、モーション検知録画する際に録画時間やモーション検知動作間隔の制限はございません。これを”無制限”と呼んでおります。
そのため、モーション検知が動作した際の映像を取り逃すことなくしっかり録画することができます。
下表に各ライセンス毎の違いをまとめさせて頂きます。
クラウドモーション検知”無制限”録画提供の背景
これまでクラウド常時録画ライセンスのみをご提供させて頂いておりました。
しかし、ユーザーの皆様から「既存の業務ネットワークまたはセルラー回線を使うので、カメラのデータ通信量を抑える方法はないか?」こういったご相談を数多く頂いておりました。
今回の「クラウドモーション検知”無制限”録画ライセンス」はこういった”データ通信量を抑えたい”というユーザーの皆様のお声にお答えすべく、この度リリースさせて頂きました。
どのくらい通信量を抑えることができるのか?
データ通信量については、画質・映像の変化量・モーション検知頻度などの環境要因によって、大きく変動いたします。
しかし、それでは中々検討が進まないというユーザーの皆様も多いと思いますので、あくまでも参考情報にはなりますが、可能な範囲でお伝えしたいと思います。
まず、現在ご提供している「クラウド常時録画ライセンス」の場合ですと、常時HD画質で24時間1ヶ月間録画した場合、データ通信量は1ヶ月350GB~400GB/台程度になります。データ通信量も非常に多くなることからWi-Fi環境でのご利用を推奨しており、データ通信定額SIMを活用した「ソラカメ専用セルラーパック」をご提供させて頂いております。
今回ご提供する「クラウドモーション検知”無制限”録画ライセンス」をソラカメ対応カメラに割り当てて、ソラコムオフィス出入り口に設置してデータ通信量を測定したところ、データ通信量は1ヶ月25GB程度でした。ソラコムはリモートワークを主体としているため、オフィスの出社人数が非常に少なく、一般的なオフィスと比べるとモーション検知頻度は低いです。あくまでも参考情報としてお取り扱い頂きますようお願い致します。
正確にデータ通信量の把握が必要な場合は、1台(初期費用3,480円〜)から1ヶ月単位(月額990円/台〜)でご利用可能です。ぜひお試しください。
考えられるユースケース
ソラコムで適したユースケースと考えているものをいくつかご紹介させて頂きます。
もし、こちらに記載しているユースケース以外で使ってるよというユーザー様がいらっしゃいましたら、ぜひソラコムに教えてください!
- 既存業務用Wi-Fiを使っており、業務WAN(閉域ネットワーク)を経由してインターネットへ接続するため、データ通信量を抑えたい。
- 設置場所の通信インフラは、セルラー回線のみ。可能な限り、データ通信量を抑えたい。
- 屋外収容BOXなどを用いて施工による電源対策をユーザーご自身で可能なため、セルラー回線及び産業用ルーターを活用して、屋外で利用したい。
特に最後の「屋外でソラカメを利用できないか」というお声は数多く頂いております。
ATOM Cam 2本体はIP67、ATOM Cam SwingはIP65の防塵・防水等級に対応しておりますが、電源タップは通常のAC100VコンセントからACアダプタで取得し、USBケーブル(Type A to micro USB Type B)で本体に接続する形です。
この電源部分は、非防水です。屋外収容BOXに収容するといった施工対応が必要です。施工にあたっては、電気工事士資格保有者による作業実施が必要な場合もございますので、ご確認の上、ご検討頂きますようお願い致します。
また、ATOM Cam本体に差し込むUSBポートの形状(micro USB Type B)が防水機能を担保するために特殊な形状になっております。施工の配線取り回しの都合で、付属USBケーブル(1.8m)を延長されたい場合は、弊社IoTストアで販売しているATOM Cam 2またはATOM Cam Swingの専用USB延長ケーブル(4.5m)をご利用ください。
施工周りについてはソラコムのご提供範囲外ではございますが、お問い合わせも多いため、情報提供は積極的にさせて頂きます。7/6 SORACOM Discovery 2023 Day2 @ ANAインターコンチネンタル東京において、屋外収容BOXにする際の施工イメージを実物展示させて頂こうと考えております。
より具体的なイメージを目で見て確認したい方は、上記URLリンクから無料でお申し込み頂けますので、ぜひ当日会場にご来場下さい。
まとめ
- これまでクラウド録画ライセンスは「クラウド常時録画ライセンス」だけでした。今回、新たに「クラウドモーション検知”無制限”録画ライセンス」を提供開始致します!
- データ通信容量を抑えたいユーザーの皆様を対象にしたライセンス種別となります。
- データ通信容量を抑えることが可能です。しかし、設置環境によって大きく変動しますので、お客様環境にて一度ご検証頂くことを推奨させて頂きます。
- セルラー回線と産業用ルーターを組み合わせて、屋外利用することも可能になります。しかし、その場合は施工対応をユーザー様にて実施頂く必要がございます。弊社にて工事部材提供や施工対応は実施しておりません。予めご了承下さい。
設置方法や施工については、これからもどんどん情報提供させて頂きたいと考えておりますので、今後のブログ記事にぜひご期待下さい!!
また、SORACOM Discovery 2023 Day2ではソラカメ導入ユーザー様のセッションや、屋外施工する際の実物展示、ソラカメを活用したAI解析ソリューションをお持ちのパートナー様の展示などをご用意しております。皆様に現地でお会いできること、楽しみにしております!
これからも「ソラカメ」は新しい機能を順次リリースして参りますので、今後ともクラウド型カメラサービス「ソラカメ」をよろしくお願い致します。
― ソラコム 高見 (yuu)