投稿日

IoT活用を進める企業がビジネスマッチングする場 ― SPSパートナー会レポート

こんにちは、ソラコムのソリューションアーキテクト服部 ( ニックネーム : masa ) です。

2023年9月1日に、今年3回目の「SPSパートナー会」を開催しました。私も現地で参加しましたのでレポートをお届けいたします!

SPS (SORACOM パートナースペース)とは?

IoTシステムにおいてはセンサーやデバイス、通信、セキュリティ、クラウド、アプリケーションと複数の専門領域にまたがったシステム構築が必要となります。ソラコムはIoTのエコシステムとして「SORACOMパートナースペース」(略称、SPS)というIoTパートナープログラムを提供し、デバイス、テクノロジー、ソリューション、インテグレーションとそれぞれの分野で技術と知見をお持ちの企業との協業を進め、市場を拡げてお客様の課題を解決、新たな活用法の創出を目指しています。

SPSパートナー会は、パートナーのソリューションや事例のアップデートを共有したり、SORACOM の最新情報を共有する場として、四半期を目途に定期開催しています。

今回は主にパートナー企業内のエンジニアの方々に向けて、eSIM(Embedded SIM)iSIM(Integrated SIM) といったテクノロジー解説や、IoT における SORACOM の効果的な活用手法「SORACOM Well-Architected Framework」をご紹介しました。

オンラインでは、最新アップデートやパートナー向け情報共有

SPSパートナー会の前半は、オンラインでお届けしました。

まずソラコムからは、SORACOM の最新情報を皮切りに、SPS プログラムのアップデート情報、そしてSPSパートナーにもご注目いただいているクラウド型カメラサービス「ソラカメ」の現状と更新をお伝えしました。

続いては、新たに認定済パートナー(実績等の一定要件を超えられたSPSパートナー)となった各社のショートプレゼンテーションをいただき、他のSPSパートナーへの新たな情報共有をしていただきました。この情報がきっかけでパートナー間の協業が始まることもあります。

前半の最後では、ソラコムより技術情報を解説しています。ソリューションアーキテクト(SA) 井出(ニックネーム: Takao) からは、製品への SIM 組み込みに不可欠とも言える eSIM、そして最新テクノロジーの iSIM を解説し、同じくSA の桶谷(ニックネーム: Takuya)からは、SORACOM を用いた IoT のベストプラクティス(定石集)「SORACOM Well-Architected Framework」の現状と今後の方向性を紹介しています。

どのセッションも、IoTをビジネス活用されているSPSパートナーの皆様へ役立つ情報をご案内しました。

後半は、直接お会いしてビジネスマッチング会と座談会

SPSパートナー会の後半はソラコムオフィスからほど近いレストランにて、SPSパートナー参画企業同士のビジネスマッチング会と座談会を開催しました。

初参加の方でもビジネスマッチングが進むように、ソラコムの担当者がご希望などを伺いつつ、パートナーのご紹介や具体的な相談をナビゲートしています。また、ソラコムからは他にも CTO of Japanの松井(ニックネーム: Moto)やエンジニアリングマネージャーの佐藤(ニックネーム: Kaoru)も会場に駆けつけ、皆様の声を直接お聞きする機会をいただきました。

IoT エンジニア座談会「IoT システムにおけるハードウェアの課題とは?」

ビジネスマッチングの話題提供として、会の中盤でエンジニア座談会セッションを開催しました。テーマは「IoTシステムにおけるハードウェアの課題とは?」です。

ゲストにはSPS認定済パートナーのメカトラックス株式会社/永里様、ソナス株式会社/大原様、JENESIS株式会社/栗原様と、IoTデバイス製造案件を多く手がけている3名をお迎えし、モデレーターはソラコムの井手(Takao)が務めました。

トピックテーマには「PoCからプロダクションへの上手い移行とは?」「量産のポイントとは?」といった、IoTをビジネスとして進める際に壁となる話題をお伺いしました。

ソラコムでは、IoTプロジェクトの初期段階におけるデバイスの問題を軽減する目的として、センサーと通信モジュールが一体化した「リファレンスIoTデバイス」を提供しています。このリファレンスデバイスでも十分利用価値は高いのですが、独自のIoTデバイスの製造やカスタマイズが必要になっても、今回の3社のような「相談できるパートナー」がいることは心強いかと思います。

軽食を挟みつつのビジネスマッチング会と座談会は、盛況のうちに閉幕となりました。多くのSPSパートナーの皆様にご参加いただき、感謝しております。

7社のSPS新認定済パートナーをご紹介

今回のSPSパートナー会の開催に先立ち、新たに7社のSPS認定済パートナーが参画されたことについてプレスリリースを出しています。

  • ロバステル (SPS認定済デバイスパートナー): 世界各国の認証取得を進めグローバル展開に強みを持つLTEルーターやIoTゲートウェイを提供
  • アステリア株式会社 (認定済テクノロジーパートナー): ノーコードのIoT/AI統合プラットフォーム「Gravio」と、 IoT エッジゲートウェイを提供
  • 株式会社アロット (認定済ソリューションパートナー): 給油管理のIoTシステム開発とソリューションを提供
  • 株式会社EnergyColoring (認定済ソリューションパートナー): 商工業分野向けにリアルタイムの電力可視化スマート電流計を提供
  • 技研トラステム株式会社 (認定済ソリューションパートナー): 高精度な人数カウントと人流解析におけるデバイスからソリューションを提供
  • プロンプト・K株式会社 (認定済ソリューションパートナー): 自社開発の商用時系列データベースを基盤としたIoTソリューション開発サービスを提供
  • 株式会社リンクスエンタテインメント (認定済ソリューションパートナー): GPSソリューションをはじめとした企画から量産までのIoTプロダクト開発支援を提供

おわりに

最近はSPSパートナー会もまたオフラインで開催できるようになり、パートナー各社様の取り組みの貴重なお話を直接お聞きできるのが大変嬉しく思います。こうした機会で、パートナー様同士のビジネスマッチングや、各社様の強みをご紹介する機会を作っていきたいと思っております。

次回のSPSパートナー会は12月7日です。すでにページもオープンしておりますが、パートナーの皆様には、ご担当者の方にご案内が行きますので、ぜひ参加をご検討いただけるとうれしく思います。

また、SPSパートナーへの参加をご検討されている方には「IoTのパートナープログラム「SORACOMパートナースペース」に参加する3つのメリット」を、ぜひご覧ください。

それでは次回のSPSパートナー会でお会いしましょう。ありがとうございました!!

― ソラコム 服部 (masa)