本日(2016年1月27日)、SORACOM Conference Connected. にて新サービス、SORACOM Funnel(Public Beta) を発表しました。
同日に発表された、Canal、Direct、Endorse に続く、4つ目の新サービスです。
SORACOM Funnel の生い立ち
SORACOM Funnel はSORACOM Beam をご利用いただいているユーザーの課題にルーツがあります。
SORACOM Beam はデバイスで行わなければいけなかった暗号化の処理や、サーバーへの認証情報の保持を肩代わりさせることができるサービスです。
それだけでなく、プロトコル変換によって通信量を削減することができたり、IMSI(SIMのID)やIMEI(デバイスの情報)をサーバーに送信することができます。
詳しくは、SORACOM Beam のサービス紹介ページをご覧ください。
一方で、クラウドリソースへデータを送信する場合にはそれぞれのAPI やプラットフォームに対応したSDK を用いるほうが便利な場合があります。
山形県の熱中小学校に設置されている百葉箱の事例では、中に設置されたデバイスからAWS にデータを送る際にAWS SDK を使っています。
AWS SDK はデフォルトのエンドポイントがAWS に設定されています。
したがって、SORACOM Beamを利用するには、SORACOM Beam のエンドポイントにデータが送信されるようにAWS SDK を改修する必要がありました。
また、SDK を使っている限りはプロトコル変換を利用することが難しい。
もっと便利にできないだろうか・・・。
SORACOM Beam の考え方を一歩進めて、クラウドリソースにデータを送信する専用のエンドポイントを作ってはどうだろう?
エンジニア同士のやりとりから出たアイデアから、SORACOM Funnel は生まれました。
SORACOM Funnel でできること
SORACOM Funnel は特定のクラウドリソースに対応したデータ転送サービスです。
現在対応しているクラウドリソースは、AWS Kinesis Streams, AWS Kinesis Firehose, Microsoft Azure Event Hubs の3種類です。
接続先の情報をユーザーコンソールや API から設定するだけで、データを送信する準備は完了です。
接続のためのクレデンシャルや API キーは、認証情報ストアという新しい API によって、今までよりセキュアに保持することができます。
SORACOM Funnel がクラウドリソースへのデータ転送を肩代わりするので、デバイスには SDK を組み込む必要がなくなります。
認証情報だけでなくSDK からも自由になることで、SORACOM Beam よりもさらにデバイスのリソースを節約できる可能性があります。
SORACOM Funnel は HTTP、TCP、UDP に対応しています。
詳しくは、SORACOM Funnel のサービス紹介ページを参考にしてください。
価格
価格体系は、SORACOM Beam と同様にリクエスト単位の従量課金となっています。
2016年2月末までは無料でご利用いただけますので、この機会にぜひ試してみてください。
詳しくは、SORACOM Funnel のご利用料金をご確認ください。