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LTE-M 内蔵ボタンデバイス「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」

ボタンを見たら押したくなる ソラコム 松下(max)です。

AWS IoT 1-Click というものをご存知でしょうか?物理的なボタンを押すことで AWS Lambda を起動できる仕組みです。

今日、この AWS IoT 1-Click の対応デバイスSORACOM LTE-M Button powered by AWS が加わりました!

SORACOM LTE-M Button powered by AWS

今まで AWS IoT 1-Click に対応しているボタンデバイスには AWS IoT エンタープライズボタン、そして AT&T LTE-M Button の2機種でした。
Wi-Fi を用いる AWS IoT エンタープライズボタンはアクセスポイントが必要になるなど、主に屋内向けのソリューションです。一方 AT&T LTE-M Button は LTE ネットワークを利用する LTE-M を用いるため、屋外でも利用が可能なソリューションなのですが、米国向けということ日本では使えず歯がゆい思いをしましたが、それも今日までです!!

通信回線は KDDI の LTE-M

SORACOM LTE-M Button powered by AWS は、その名の通り通信回線に “LTE-M” を用いています。
LTE-M はスマートフォン等で使われる LTE を利用した IoT 向けの無線通信で、アクセスポイントなどの設備を必要とせずに SORACOM LTE-M Button powered by AWS から直接 AWS へデータを送ることができます

LTE-M 部分は KDDI IoT 通信サービス LPWA を利用しており、全国で利用することが可能です。LTE を利用した通信ですが、 スマートフォンで利用できる範囲とは異なります ので、利用可能な通信エリアはエリア検索のページでご確認ください。

LTE-M については、 SORACOM Air for セルラー plan-KM1 (LTE-M) とデバイス群を発表 でも解説していますので、ご覧ください。

サイズ感や使い勝手、そして開発

サイズは 97mm x 33mm x 13.7mm で、ミントのお菓子ケースをちょっと長くしたくらいです。重量は電池込みで約 65 gで、Lサイズの卵1つ分と持ち運びも余裕です。しかもストラップを付ける穴がついているあたりが絶妙です!
IoT で課題となる電源ですが、皆さん自身で交換可能な単四電池2本で動作します。この電池で約 300 回を超えるイベント送信が可能です。単四電池は SORACOM LTE-M Button powered by AWS に同梱されてますので、別途用意する必要が無いのもグッドポイントです!

ストラップと乾電池ホルダーの様子

※ 防水・耐衝撃といった性能はありませんので持ち歩く際にはご注意ください。

開発面から見てみますと、送信可能なボタンイベントは「シングルクリック」「ダブルクリック」「長押し」の3種類です。
SORACOM LTE-M Button powered by AWS に対応する AWS Lambda の設定は、他の AWS IoT 1-Click デバイスと同じで、 AWS マネージメントコンソールの他、iOS または Android アプリケーションから簡単に設定できます。
そして「どのボタンから、どの種類のイベントが送られてきたのか」を AWS Lambda 上で検知できるので、シーンに合わせたカスタマイズ開発が可能になります。

例えば…

  • 塾通いのお子さんに持たせて「お迎えよろしく!」ボタンとしてメッセンジャーアプリに通知する。
  • 風邪で寝込んでしまった時の「家庭内ナースコール」。しかも「長押し」は「喉乾いたよー」に割り当てるなど。
  • MicroBot Pushのようなデバイスを組み合わせて「物理ボタンのリモート化」でガレージのシャッターを開ける。

面白い使い方を思いついたら是非ブログに書いてみてください!

販売場所と価格

SORACOM LTE-M Button powered by AWS は「SORACOM ユーザコンソール」の他、「Amazon.co.jp」でも販売を準備しております。
また価格は 8,000円となりますが、初回特別キャンペーン として 3,980円 でご提供予定です!これを機会にアカウントを作成しておくことをお勧めします!

※ SORACOM LTE-M Button powered by AWS の販売価格の中には 初回通信時から1年間の通信費用 もしくは 1,500 回分のデータ通信費用 が含まれています。1年以上利用する場合は SORACOM ウェブコンソールから更新のお手続きが必要となります (更新費用: 1,200円/年)
※ SORACOM LTE-M Button powered by AWS を実際に利用するためには、 SORACOM LTE-M Button powered by AWS だけでなく AWS アカウントが必要になります。また AWS IoT 1-Click とそれらに付随する費用も必要となりますので、 AWS IoT 1-Click の料金 を確認するようにしてください。
※金額はすべて税別、送料別です。初回特別キャンペーンは、お一人様 10 個までの購入制限があります。

事前登録サイトがオープン!

【11/1 更新】 出荷を開始しました!

SORACOM LTE-M Button powered by AWS は 2018年度下期の販売を予定しております。
販売開始の連絡をいち早く受け取ることができる事前登録サイトをオープンしました!

ご注意: このページからのご登録は事前販売や予約を確約するものではなく、あくまで「販売開始のご案内」をいち早くご連絡するためのものです。販売開始後に改めてご注文いただくことになりますのでご留意ください。

あとがき

今回の SORACOM LTE-M Button powered by AWS の実現は、 LTE-M 回線の KDDI 様のみならず AWS IoT 1-Click の AWS 様のご協力あっての事であり、大変感謝しております!
そしてこのような取り組みが、SORACOM のカルチャーである「テクノロジーイノベーションで世の中に非連続な革新を」を実現し続けていく、その一環として皆様に感じていただければ幸いです。

私はまだ AWS Lambda に始まるサーバレスな仕組みについてあまり理解していないので、 Qiita に蓄積された AWS Lambda の記事を眺めながら、「なにができるかな?」とニヤニヤすることにします!

ソラコム “MAX” 松下