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【新発表】海外旅行者向けiPhoneおよびiPad向けeSIMデータ通信サービス「Soracom Mobile」の提供開始

本日も非常に嬉しいニュースがあります。ソラコムは、海外旅行者向けiPhoneおよびiPad用eSIMデータ通信サービス「Soracom Mobile」の提供開始を発表しました!!

soracommobile

本日、メディア向けの発表会を行いましたので、このブログ記事では、その発表会のキーポイントをスライドを用いて紹介したいと思います。

Soracom Mobileのサイトも合わせてご確認ください。

背景

ソラコムは、「世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会へ」をビジョンに掲げ、「テクノロジーの民主化」をミッションに、これまでIoT向けデータ通信を提供するSORACOM Airをはじめ、16のサービスを提供してきています。特に、SORACOM Airは、ソラコムがサービスを開始した2015年9月以来、常に進化をしてきており、現在は、2G, 3G, LTE, LTE-Mに対応したセルラー回線のみならず、Sigfoxを含むLPWAの回線も提供しています。

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下記は、特に「SORACOM Air for セルラー」が提供するサブスクリプションのラインアップですが、グローバル130カ国以上、240キャリア以上で使えるSORACOM IoT SIMのみならず、日本国内では異なるキャリア、特性に向けたSIMを提供しています。最近では、動画解析や画像解析に特化したアップロード専用SIM(plan-DU)を提供開始し、50GBのデータ通信量を含んでおるため好評を得ています。

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SORACOM AirのSIMテクノロジーも常に進化を遂げてきています。特に、2017年には、デバイスに埋め込み可能なチップ型SIMに対応し、こちらは、組み込み型のembedded SIMということで、eSIM(イーシム)と呼ばれています。ソースネクスト様のポケトークSなど、数多くのお客様のデバイスにて、このeSIMが使われています。

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ちなみに、2018年には、iPhone XSが、物理型のnano-SIMと、eSIMの両方が使えるデュアルSIMに対応しました。

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ソラコムも、昨年2019年には、このeSIMにソラコムプロファイルをデジタルに書き込む仕組みを整え、eSIMプロファイルインストールサービスとして、一部のパートナー様を通じて提供を開始しております。

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eSIMプロファイルのインストールに成功すると、下記のようにiPhoneの上で主回線(ここでは物理SIM)、副回線(こちらがeSIMに書き込んだ回線)の両方を使うことができ、例えば、電話回線のみに主回線を用いて、データ通信は副回線を用いる、などの使い方ができます。

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Soracom Mobileとは?

さて、上記までが背景でしたので、ここから本番のSoracom Mobileに入りたいと思います。気分を入れ替えて、スライドの背景色も変えて進めていきたいと思います(笑。

Soracom Mobileは、iPhoneおよびiPad向けeSIMデータ通信サービスであり、アプリ内でeSIMのプラン購入からインストールまでを完結して行うことができます。これまでのように紙媒体やPC上で表示したQRコードを読み込ませるような手間がかかりません。

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プランを選択するところから、アカウント作成、支払い、iPhoneおよびiPadへのeSIMへのプロファイルのインストールまで、このSoracom Mobileのアプリ上で簡潔に利用することができます。アカウント作成においても、Apple IDを用いれば名前などの情報を入力する必要もありません。また支払いは、Apple Payとクレジットカード決済の両方に対応しており、特にApple Payを用いると非常に簡単に設定できます。eSIMプロファイルのインストールにおいても、このiOSアプリから直接iPhoneのeSIMに書込みを行うことができますので、iPhoneおよびiPad上のモバイル設定の上で行う必要はありません。また、ローミング設定やAPN設定も不要ですので、煩わしさがありません。

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提供プラン

今回提供するプランは、EUプラン(36カ国)、北米プラン(4カ国)、オセアニアプラン(2カ国)の3つで、下記のような料金設定になっています。30日間使える余裕のあるシンプルな料金設定になっています。

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日本のお客様にとっては、海外旅行する際に、副回線としてこのSoracom Mobileをご利用頂けると非常に便利です。

海外旅行する際に、SIMを購入する人も多いと思いますが、事前購入派の悩みとしては、飛行機内でのSIMカードの抜き差しがあります(何度下に落としたことか!SIMを抜き差しするピンがないことも!)。また、現地購入派の悩みとしては、空港でのSIMカード購入行列があります。ときに、Wi-Fiルーターの持ち歩くこともありますが、レンタル料金もそれなりにしますし、バッテリーが良く切れて困ることも多々あります。Soracom Mobileではテザリングにも対応しているので、Wi-Fiルーターとしてもお使い頂けると思います。

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現状、iOSにおいて対応している端末は以下です。今後も新しく販売される端末は、eSIM対応が期待されるのでどんどん対応端末が増えてくることでしょう。

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さいごに

さて、いかがでしたでしょうか?最新のeSIMテクノロジーを用いた新しい取り組みをご紹介させていただきました。今後、このeSIM内蔵デバイスは2025年には20億台を超えるという予測もあり、今後もますます拡がっていくでしょう。

ソラコムは、テクノロジーの民主化を掲げており、非常に重要なテクノロジーは誰にとっても平等に重要なので、できるだけオープンかつフェアに、使いやすい形で提供していくことが大事だと考えています。今回のSoracom Mobileにおいても、eSIMテクノロジーをできるだけ使いやすくしたいと考えています。そうすることで、数多くのパッションを持ったイノベーターが素晴らしいサービスを世に生み出してくれるでしょう。

今回発表したSoracom Mobileは、ソラコムのコンシューマー向けブランドであり、ソラコムにとっても新しいチャレンジです。Soracom Mobileは我々にとって、SORACOMプラットフォーム利用の先進的なリファレンスを作り出す位置づけにもなっています。今回、このサービスを提供することで得られたお客様からのフィードバックや経験を活かし、それを共通基盤であるSORACOMプラットフォームに反映して改善していきます。そして、そのテクノロジーやサービスを、エコシステム拡大のために、お客様、パートナー様に提供、様々な分野に活かしていきます。

また、ソラコムはグローバルプラットフォームを目指しており、今回のSoracom Mobileも、日本のみならず、日本、米国、英国のお客様に向けて販売開始します。日本のお客様は海外に旅行する際に便利にご利用頂けると思います。

さいごにと言いながら長くなってしまいましたが、強引にまとめると、、、SORACOMのeSIMテクノロジーは、世界中のモノだけでなくヒトもシームレスにつないでいきます!!

最後になりましたが、昨今は新型肺炎のリスクもありますので、海外旅行に行かれる地域によっては十分にお気をつけください。そんな中、様々な国と地域においても使い慣れたスマートフォンやタブレットで通信ができる Soracom Mobile をお試しいただけると非常に嬉しく思います。

ちなみに、現時点では日本向けのデータプランは提供していないので、日本でデータ通信をすることはできませんが、iOSアプリをダウンロードしてその流れを体感することは出来ますので、是非ダウンロードしてお試しください!!

Ken