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SORACOMのAPI試験環境 “Sandbox” が SORACOM Orbit をサポート

こんにちは。カスタマーリライアビリティエンジニアの kaoru です。

2020 年 9 月 24 日に開催された SORACOM UG Online #1 において、 SORACOM Orbit (以下 Orbit) の TinyGo SDK 提供開始とあわせ SORACOM API Sandbox のサポート開始を発表していました。ブログではお知らせできていませんでしたので、2020 年 11 月の開発環境のアップデートとあわせてあらためてお知らせいたします。

今回のアップデートによって Orbit 開発環境に同梱している Visual Studio Code (以下 vscode) 拡張から Sandbox を利用できるようになりました。

SORACOM Orbit とは

SORACOM Orbit とは、デバイスとクラウドの通信経路の途中で、お客様が開発した小さな WebAssembly (WASM) プログラムを通してデータを自在に処理できるサービスです。これまでこのブログでも何度かご紹介していますが、サービスについては以下の記事やドキュメントをご参照ください。

SORACOM API Sandbox とは

SORACOM API Sandbox とは、SORACOM API の利用方法を学習したり、API を試したりできる環境です。Sandbox で実行された API はお客様のオペレーターの SIM や各種設定に影響しませんので SIM の発注や解約など、プログラムで業務を効率化したいにも関わらず本番ではなかなか試しづらかったような API を使う機能も安全に開発いただけます。

Orbit では以下のような処理をお試しいただけます。

  • Soralet の作成
  • WASM モジュールのアップロード
  • テストの実行

通常の API はエンドポイント https://api.soracom.io に対してリクエストを送信しますが、Sandbox 環境は https://api-sandbox.soracom.io という URL になります。

SORACOM Orbit 開発環境 2020-11 版のリリース

WASM 開発環境の構築には時間がかかることもありますが、できるだけ開発をスムーズにスタートいただけるよう各種コンパイラや SDK などをインストールした Docker コンテナと Orbit 支援の vscode 拡張を提供しています。

これまでは vscode 拡張で Sandbox のエンドポイントを選択できませんでしたが 2020-11 版でサポートしました。セットアップは使用方法の詳細は以下のガイドをご参照ください。

Sandbox をご利用の予定が無い場合も、ソフトウェアの依存関係のバージョンアップやその他の細かな修正を含んでいますのでバージョンアップを推奨します。開発環境更新履歴 をご参照ください。

バージョンアップは新しい開発環境の Zip ファイルを別のディレクトリへ展開して使用を開始いただくだけです。

おわりに

テストの際に Sandbox 環境にオペレーターを作成するという手間はありますが、開発環境の Dockerfile やビルド方法を参考に Orbit で動作する WASM モジュールの CI (Continuous Integration) も実装いただけると思います。

Orbit に限らず API Sandbox はみなさまの開発の強い味方になります。ぜひご利用ください。

ソラコム ogu, kaoru