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ソリューションアーキテクトとは、何をする仕事?

ソラコムで、年々メンバーが増えているチームのひとつが「ソリューションアーキテクト」です。セールスとともにお客さまと対面し、技術面の支援や提案、時には課題に一緒に取り組み、プロジェクトの成功に貢献するエンジニアのポジションです。

どのような資質や経験が活かせるのか、働いていてどのような面白さがあるのか、そして募集要項にある「フルスタックなエンジニア」とは何なのか、ソラコムのソリューションアーキテクトの小梁川(ニックネーム: koya)と、桶谷(ニックネーム: takuya)に話を聞きました。

ソラコムには、メンバーをニックネームで呼び合う文化があります。同僚はもちろん、社長の玉川にも “ken!” と声をかけています。入社年次に関わらず、活発なディスカッションやコラボレーションを行うための仕組みです。

ソリューションアーキテクトとは、何をする仕事?

ソラコムのソリューションアーキテクト 小梁川/koya(左)と、桶谷/takuya(右)

ソリューションアーキテクトという仕事について教えて下さい。

koya:ソラコムのソリューションアーキテクトは、端的に言うと、お客さまの抱える課題に対して、技術的にどう解決できるのか、SORACOMのプラットフォームを使うとどういうメリットがあるかをお伝えする仕事です。IoTの場合は、アーキテクチャの設計の提案はもちろん、手を動かさないと分からないことも多いので、サンプルコードを提供したり、プロトタイプを作るといったことも含まれます。

takuya:SORACOMは、セルフサービスでも使えるサービスです。では、私たちが何をするかというと、「サービスを正しく使ってもらう」ための技術支援をします。おそらく多くのお客さまは、IoTコネクティビティを探してSORACOMに出逢うことが多いと思いますが、実際にシステムを作り始めると「デバイスの設定は?」「クラウドとの接続は?」「セキュリティは?」と、いろいろな課題がでてきます。それらの課題をサポートするのがSORACOMのサービスです。

SORACOMを正しく理解いただき、スピーディにシステムを開発して、サスティナブルに運用していただく。「SORACOMを使うと、こんなに楽なんだ」と、言っていただけるとすごく嬉しいですね。

気軽に相談できる街の電気屋さんのような存在に

建築事務所に家のリフォームをお願いするみたいな印象ですね。

koya:「アーキテクト」は、もともと建築士から来ている言葉です。同様にソフトウェアにおいて、これから作る予定の機能や改善したい点を伺い「改善できる余地はどこだろう」「長く使うのに問題ないだろうか」と、お客さまに寄り添って考えていくわけです。

takuya:私は、街の電気屋さんのような感覚でいます。街の電気屋さんはプロフェッショナルな上に、その地域の人達の暮らしに精通し幅広い家電の知識がありますよね。身近で、カジュアルに困りごとを相談してもらえる。私たちも「それならこうする案があるよ」と提案する関係が理想です。

koya:信頼関係が一度築けたら、常に何らかの相談がきて、お客さまと一緒に自分たちも新しい課題に取り組んで進化していけるのがこの仕事の楽しいところ。必然的にお客さまとは長いお付き合いになります。

takuya:成功したプロジェクトの人が、次に新しいことをやるので最初から一緒に考えませんか、と声をかけていただけるようなケースは、私たちにとっては、お客さまに最大の価値を提供できた時ですね。

koya:確かに、会社を背負いつつ、個人としても評価されるポジションだと思います。

アイディアを出して、改善していくカルチャー

ソラコムならではの働き方はありますか?

takuya:まだ組織が進化している途中というところが気に入っています。今チームは10名を超えたところですが、会社として何をすべきかから、目標設定や取り組む内容をお互いがアイディアを出して、チームで決めていくことができます。自分たちでチームを作っていく実感がありますね。

koya:たとえば、ソリューションアーキテクトとしてお客さまの技術支援を行うことが、売り上げへの貢献になります。しかし、私たちは技術情報の発信にも力を入れています。もっと多くの方に、SORACOMのサービスの便利さを知っていただく、さらにはIoTに関わる方々のナレッジを高めて、一緒に市場を盛り上げたいと考えています。

takuya:足りないと感じたことはみずから手を上げて関わることができます。マーケティングチームの情報発信を強化したいという課題や、セールスチームのSFAツール連携を便利にしたいという要望にも関わっている最中です。「Just do it」まずやってみるという、チャレンジが許容されるカルチャーが根付いています。

koya:ソラコムには「プレスリリースコンテスト」という社内イベントがあり、新しいサービスの提案をして採用された人は、プロダクトの開発に携われます。ソリューションアーキテクトも、この制度でプロダクト開発に携わっています。私たちもお客さまに接しながら「こういうサービスがあれば便利じゃないか」というアイディアを常に探しています。

takuya:アイディアを出して、どんどん良くしていこうという雰囲気がありますね。普段から、お客さまとのお話の中で「こういう機能があった方がいい」というアイディアは、開発チームに「開発リクエスト」として検討を依頼します。お客さまの声を開発エンジニアに届けるのも、ソリューションアーキテクトの大事な仕事です。

ソラコムのオンボーディングは?

ソリューションアーキテクトはデバイス、ネットワーク、クラウドと守備範囲がすごく広いイメージですが、入社後どのように学ぶのですか?

takuya:私が入社したのは2年くらい前ですが、当時は入社時のオンボーディング体制が正直、整っていなくて。3ヶ月、見よう見まねでサバイバル訓練のような感じで仕事を覚えました。現在では、入社時に業務をキャッチアップするためのメニューは整いつつありますので安心してください。まず、入社するとメンターがつき、わからないことや困ったことをいつでも相談できます。

koya:ソリューションアーキテクトのチームメンバーはいろいろな経験を持っています。クラウドプラットフォーマーでの経験がある人もいれば、デバイスメーカーの開発者、SIer(システムインテグレーター)のコンサルタント、ウェブサービスのインフラエンジニアなど、それぞれ強みが違います。デバイスに強い人は、クラウドを積極的に学ぶなど、足りない知識を習得していきます。トレーニングの教材も、色々とそろってきました。

技術面だけではなく、デバイスメーカー出身者はあまりお客さまに対面した仕事の経験がない、逆にSIer出身者は要件をまとめるのがうまいといった違いもありますね。入社後は、サービス提案やプレゼンテーションも練習します。

takuya:ソラコムのソリューションアーキテクトは、相談される内容が、センサーからゲートウェイ、ネットワークからクラウドまで、多岐にわたります。1人で全てをマスターするのは難しいので、それぞれの強みを活かしながら、チームでフォローし合ってます。

はじめはお客さまとのミーティングへの同席で経験を積み、提案方法やお客さまとのコミュニケーション方法を学びます。その後独り立ちしてからも、自分が対応したことがない課題に直面したら、すぐにslackでチームに相談をします。同じ課題を経験したことがある人や、その分野のスペシャリストがなんらかの解決策を知ってます。

koya:知識としてはあったけれど、案件を通じて実感することも多いんですよね。「現場に最適な通信手段の選択」「消費電力の抑え方」とか。

幅広い領域への「好奇心」がある人に向いている

ソリューションアーキテクトが天職という人の素養は何でしょうか?

koya:私は最初メーカーにいて、AWSのソリューションアーキテクトと仕事をしたことがあって、この人達何でも知ってる!すごい!と驚きました。自分がソリューションアーキテクトを目指すのは、初めは敷居が高いと思ってました。実際に自分がなってみたら、自分が経験を積んで、過去や学びのその経験を基にフィードバックしてお客さまとにお話できるというのがとても楽しいです。

そのためには、まず自分が強みとする分野を作ること、その上で知らない領域に対して知的好奇心を持てることが大事だなと感じます。お客さま毎に課題が違うので、毎回異なるシチュエーションに対面することになります。知らないことを知ることが楽しいと感じる方、技術的関心を持ち続けて取り組める方は向いてますね。

takuya:一度学んだノウハウはまとめて、可能ならブログやセミナー登壇で「学びをアウトプットする」ことも重要です。理解が深まることはもちろん、より多くのお客さまに情報が届く範囲も拡がります。さらに、新しい情報を教えてもらったり、同じ志を持つ人達とつながったり、新しい課題について意見交換したりする機会が得られることも多く、アウトプットは成長を加速してくれます。

新たなチーム「プロフェッショナルコンサルタント」

昨今では、攻めのIT戦略として「内製化」を選択する企業が増えてきました。一方で、ノウハウやスキル不足に悩んでいるというお声が多いのも事実です。IoTによるDX支援をしてきた経験を基に、ソリューションアーキテクトでは新しいチーム「プロフェッショナルコンサルタント」チームを立ち上げ中です。

IoTにおけるCTO(Chief Technology Officer)に近い役割としてお客さまのプロジェクトに参加し、横断的に技術要素や課題を整理し具体的なアクション計画立案を支援、IoTプロジェクトチームに伴走しお客様と一緒にプロジェクトを推進する「プロフェッショナルサービス」を立ち上げるというエキサイティングなポジションです。
進化を続けるソリューションアーキテクトチームの活躍にご期待ください!

ソラコムでは、各チームで新しいメンバーを募集中です。今回ご紹介したソリューションアーキテクトの他にも、多くの職種を募っています。詳細は採用のページをご覧ください。ご連絡お待ちしております!

― ソラコム田渕 (kyon)