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IoTで、仮設バイオトイレの利用回数を管理し、トラブルが激減!― 株式会社メイクリーン

IoTプラットフォーム SORACOMを活用した最新のDX・IoT事例を、公式ブログでも定期的にご紹介します。皆さまのビジネスのヒントになれば幸いです。

前回はアルコ株式会社 様のIoT事例、「IoTで、浄化槽の不具合の発見や管理コストを削減」をご紹介しました。

第2弾となる今回は神奈川県横浜市に本社を構える、株式会社メイクリーン 代表取締役 舩越 芳孝様に「におわない仮設トイレ バイオミカレット」のIoTに関する取り組みについてお話を伺いました。

IoT導入の背景 – バイオトイレの利用回数を把握しトラブル発生を防ぎたい

仮設バイオトイレのレンタル事業を行っていますが、レンタル先は東日本全般にわたっています。バイオトイレは既存の仮設トイレに比べ、臭いもなく快適に利用が出来るので、近年女性の進出が目覚ましい建設現場や大規模農業現場に利用され始めています。

バイオトイレは微生物の働きでし尿を分解し1~2年使い続けても処理槽にし尿が溜まることないため汲み取りの手間も発生しません。しかし、微生物の力を利用している為、その能力以上の使用を続けると処理槽のバランスが崩れ分解が進まなくなってしまい、ついには臭いも発生してしまいます。さらに難しいのが、利用回数が少なすぎると処理槽内の杉チップが乾燥し、微生物分解ができなくなるため、管理には丁度良い加減を保つことを要します。

従来はレンタル先の各現場管理者に利用回数の管理をお任せしていましたが、手動で行うこともあり、なかなか思うように管理ができず、臭いが発生したり、使えなくなるなどのトラブルが少なからず発生し利用者に迷惑が掛かってしまうこともありました。

IoTで実現できたこと – 利用回数カウントの自動化・見える化

今まで人任せであったバイオトイレの利用回数のカウントを自動でカウントできるようにしました。更にSeeed社が開発した小型のマイコンモジュールWio LTE JP Versionから1日の利用回数データをソラコムのデータ通信サービス SORACOM Airを通じて送信し、データ蓄積・管理サービス SORACOM Harvestで見える化し、当社のパソコンで管理出来るようになりました。

結果、危険水域に入っているバイオトイレについては、現場管理者に連絡を入れ注意を促すことができるため、トラブルが激減し、利用者に大変喜ばれています。

SORACOMを選んだ理由

バイオトイレの主な設置場所は建築現場や山間部、農地などWi-Fi環境がないところがほとんどであるため、セルラー通信が必要でした。また1日の通信量も少量ですので、安価な通信コストもポイントでした。

ご利用いただいたサービス

ご利用いただいたデバイス

納品後・設置後に現地まで行かずに、製品や機器の状態を遠隔から把握するニーズはかなり多く、遠隔管理を通じて、提供するサービスの付加価値を向上して競争力を強化する・顧客満足度を向上させるストーリーは、IoTの主要なユースケースの1つとして挙げられます。

今後もソラコムでは、IoTを活用したビジネス課題の解決や新しいビジネスへの取り組みをご紹介してまいります。ご期待ください。

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