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社員レポート#3 〜 バックエンドエンジニア 〜

みなさまこんにちは、ソラコムの平です。

夏の甲子園も終わりいよいよ今年の夏もわずかになってきた感じもありますが、いかがお過ごしでしょうか。ソラコムではお盆近辺にお休みをいただいたメンバーも多く、今週に入りリフレッシュした面々が戻ってきています。

さて、シリーズで始めた社員レポートですが、今回で3回目となりました。進めていくうちにメンバーも知らない事実や思いが明らかになったりして、私自身もどんな話が聞けるか毎回楽しみにしております。

そして今日はプリンシパルソフトウェアエンジニアの片山(yaman)に登場していただきます。 エンジニアドリブンの会社として自他共に認めるソラコムですが、その中にあって筆頭エンジニアとして技術のみならずカルチャー面からもソラコムを力強くリードしてくれています。 業界としても弊社代表の玉川同様、前職時代からご存知のみなさまも多いと思います。2年ほど前には本人の経歴を語るインタビュー記事も掲載され、SNSで多くのシェアをいただいたことはメンバーの記憶にも新しい所です。 そんなyamanに今まであまり表では語られてこなかった?ソラコムでの仕事内容や今考えていることを聞いてみたいと思います。

ーでは、yaman、よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

ーまずは簡単な自己紹介をお願いします。

みなさまこんにちは。ソラコム でソフトウェアエンジニアをしています片山と申します。 前職はAWSでソリューションアーキテクトを、その前は金融系のシステム会社でプログラマーとして働いていました。 社内外の皆様からはyamanと呼ばれています。ちなみにyaman(ヤマン)というのは個人的なブログのタイトル(カタヤマンがプログラマチックに今日もコードアシスト)から付けていただいたアダ名です。

ー本当に社内外の方々から「yamanといえば◯◯」と認識されていますよね。twitterの#ヤマン、スベリ(SBR)のyaman・・・と知れば知るほどみなさまに愛されているのを感じます。オフィスでもPCに黙々と向かっているかと思えばslack(=社内のコミュニケーションツール)でスベリ発言をしていたり、ラップ好きだったり、最初のイメージとのギャップがすごいです(笑)

report-yaman1 (画像1:yamanをイメージして作られたと言われている?ソラコムアイコン) *注:ソラコムアイコンセットはこちらからお使いいただけます report-yaman2 (画像2:ラップ風に掛けるも不発に終わった=スベったケース)

このアイコンは”SBR”と名前がついていまして、これは”す ば ら しい”の略となってますので、スベるなどというのは完全に事実誤認です。

ーいやいや、動かしがたい前歴がありますから(笑) ・・気を取り直して、質問行きます! ー早速ですが現在の仕事内容について教えてください。

現在は、ソラコム のビジネスに必要な様々なバックエンドシステム、例えば課金や請求、認証、直販処理など、通信以外の部分のシステムの設計・実装・運用を担当しています。ソラコムユニークなものでいうと、SIMの管理や生産システムなども担当しています。 また外部で講演させていただく機会もあり、自社内外のイベントでお話をさせていただいたりする事もあります。

ープリンシパルエンジニアとして開発もしつつ登壇もしたり、と何足かのわらじを履かれていますよね(ソラコムでは「既存の制約や組織に囚われず、多角的に広い範囲で物事を観て、より大きな問題解決をし、イノベーションを起こす」行動のことをThink Without Boundariesと呼んでおり、これもその現れの一つと言えるかもしれません)。とはいえ、割合としては開発をしている姿を見る事の方が多い気がしますが、バックエンドの開発を行う上でいつも心掛けていることはどんなことですか?

ソラコムには様々なサービスがあり、それぞれごとに利用方法や利用シチュエーションが異なります。お客様がソラコム を利用される際にはじめやすく、またスケールしたときでも納得してご利用いただきたいと思っており、サービスによって細かく課金体系を設定しています。

例えばSORACOM Air for セルラーは通信量、時間、通信速度による従量課金ですが、SORACOM Harvestは1日ごとの利用料課金+超過リクエスト分の従量課金、といった形になっており、さまざまな課金体系の実装が必要となります。また同じサービスでも、長期利用割引やボリュームディスカウントなどを後で追加する事もあります。

このため、例えば課金システムであれば、過去のシステムに問題ない事を確認しながら着実に仕事を進める、という点についてはいつも心がけています。とはいえサービスリリースを続けて新しい価値をお客さまに提供する事はソラコム の重視している所なので、バックエンドシステムが足を引っ張らないように改善を続ける、という点も心がけています。

report-yaman3 (写真:SORACOM Conference “Discovery” 2018にて)

ーでは次に、バックエンドエンジニアとして仕事をしている中で、面白いと感じるポイントや苦労するけれどやりがいがある、といった愛着ポイントはありますか?

ソラコム はインフラとしてはAWSを使っており、通信システムやアプリケーションサービスなどを全て自社で実装しています。このため、新しいサービスや商品追加に対して、自分が担当している以外のシステムへの改修が必要な場合でも、自社で完結して非常に素早く実装することができます。 システム開発を自社以外で行なっている場合だと、どうしてもこの部分が遅くなる所ですが、この点が非常にスピーディに行えるのは面白いと感じる所です。

また通信やデバイス、クラウドに精通した技術者が周りにいるので、様々な知識を吸収できるのも面白いです。私自身、ソラコム に入るまではSIMの事や通信の規格については全く知見がありませんでしたが、周りの技術者やBDの知見のおかげで開発を進めることができます。

そして開発についてですが、自分が責任を持てて妥当だと判断した事については、利用する技術について特に制約がないので、自分で考えた通りに実装できるのも面白い所です。例えばSIMのデータはJavaとDynamoDBとKMSで管理をしていますが、おそらくプロプラな製品を持ってくるよりも安価でスケーラブルに管理ができていると思います。

ーそういえば自分が入ったばかりの頃、エンジニアメンバーが銘々の好きな(もちろん理にかなった採用理由があってですが)プログラミング言語を使ってコーディングしていると言う話を聞いたときは本当に驚きましたっけ・・。 *注:エンジニアの開発体制やマイクロサービスについては詳細に記事として書いていただいたことがあり、こちらもぜひご参照ください。

ー先ほどの質問と少し関連して、前出のインタビュー記事では「自分が戻ってくる場所を作りたいと思ってAWSに行き、実際そういう世界になったので、ソラコムで、またサービスを開発するエンジニアに戻った」と読みましたが、エンジニアに戻ってみて今はどのように感じていますか?

クラウドはもちろんなのですが、プログラミング言語やライブラリ、開発ツールなどが進化していて、ビジネスを作る部分にかなり集中できるようになった、というように感じます。またツールだけでなく、AmazonのFBAやStripe、ネットプロテクションズ、Kintoneのようなバックエンドを支えてくれるサービスが利用できるようになっていて、仕様を作れて実装ができればそのままビジネスに載せられる、というような世界観がかなり近くなってきたなとも感じます。 逆にプログラマーであればこういった環境はすぐに手に入る世界になってきているので、自分の仕事を失わないように日々精進しないといけないな、と感じるところでもあります。

ー2009年のエイプリルフールブログ(「SSDLoader1.0をリリースしました。」)の世界観ですね。その世界観にかなり近い所でエンジニアリングをする中で今度は次の次元に向かってまた精進するということですね。

むしろ2009年に考えていたこと以上のことが世の中起こっていて、焦るばかりですね(笑) report-yaman4 (写真:2018年3月に行われた合宿にて)

ー最後に、ソラコムがサービスをスタートしてから早3年が経とうとしていますが、ソラコムのサービスあるいはビジネス全体について当時考えていたことと今考えていることで大きな違いをあげるとしたらそれは何ですか?

ソラコム のサービス開始時は、NTTドコモのMVNOとして何年かは行くのだろうと思っていたのですが、気がつくと回線種類もLoRa、Sigfox、KDDIそしてグローバルと増え、またサービスも思ってもみなかったものを自社で提供するようになりました。もちろん会社自体のことで言えば、KDDIに買収された事もそうで、当初思っていたことと違うことばかり起こったというのが実際です。 ただ逆に、実際にサービスを開始していなかったらこれらのことは自分には一切起こらなかったわけですから、何でもJust Do Itでやることはとても大切だな、と振り返ってそう思います。

またスタートアップ企業という観点では、私がソラコムで働き始めた時よりも、間口が広くなっているのではないかと思います。 自分はSIer出身ですし、AWSの時も金融のお客様相手だったので例えばDynamoDBをフル活用するみたいなことはなかったので、どこまでやれるのかは不安なこともありましたが、手を動かして実装していた知識や経験は十分に役に立ちましたし、スタートアップでもビジネスを支える部分は必ず必要なので、私と同じようにスタートアップとは遠い領域にいるなと考えている方でも、今はスタートアップ企業は選択肢の一つになると思っています。 弊社もバックエンドエンジニアの採用を積極的に行なっていますので、ぜひお声かけいただきたいです。

ーyamanでもソラコムの進化は予想がつかずチャレンジの積み重ねということなんですね。このスピード感の中でこれからまた同じ3年が経つ頃にはどうなっているのか、ソラコムの中にあっても本当にワクワクします。 今日はありがとうございました!

ありがとうございました。

冒頭とは打って変わり静かな口調で、お客様や技術・サービスと真摯かつJust Do Itの精神で向き合う姿を語ってくれたyamanですが、個人的には常に先を見据えた舵取りをする側面がとてもThink Without Boundariesだと思った次第です。みなさまにはどんなソラコムリーダーシップが見えたでしょうか。新しい発見があった方はぜひフィードバックいただけると嬉しいです!

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ソラコム asako 平