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SORACOM UG 九州 #9 「ふくやのめんたいを食べて元気の二乗!」 参加レポート

使える時は飛行機で移動するソラコム “Max” 松下です。

6/18(火) に福岡で開催された SORACOM UG 九州 #9 の参加レポートです。
1年ぶりの福岡開催は QTnet さんのオフィスをお借りして、約20名の方に参加いただきました。ありがとうございます!

※ すでに Togetter にまとめを作っていただいていました。こちらもライブ感ありますので是非見てください!
Togetter / SORACOM-UG九州#9

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初参加の方も大勢いらっしゃいました!(見知った顔がも大勢)

SORACOM UG 九州 #9 の目玉は「IoT 事例」

1ヵ月前に開催された SORACOM UG 九州 #8 は佐賀でJAWS-UGさんとの共催で SORACOM LTE-M Button powered by AWS (通称: #あのボタン) を使ったハンズオンでしたが、今回は IoT 事例を中心に紹介する会でした。

UG 九州の運営メンバー、木村さんからのご挨拶&UG 九州のご紹介からスタートです。UG 九州の成り立ちや目的を紹介いただくセッションなのですが、初参加の方に向けてはもちろん、常連の方にとっても振り返りができるのでとても良いことだと感じています。

トップバッターは SORACOM から “松下 x 松下”

SORACOM からは私、松下 “Max” と、大分在住リモートワークのエンジニア「松下 “Koki”」のダブル松下で SORACOM 解説をいたしました。

資料は Slideshare にアップしてありますのでご覧ください。特に「ソラコム と SORACOM の違い」は必見です (^^

途中で Koki にバトンタッチして、SORACOM に join した経緯や入ってみて驚いたこと、Koki の好きな SORACOM サービスを紹介するセッションでした。「(デバイスからのデータを簡単に収集・蓄積できる)SORACOM Harvest は IoT の “Hello World”」は個人的にシビれました。

Koki の発表も Slideshare に上がっています。

45分の枠をオーバーランしなかったことに現場はザワつきましたが、それは気にしないことにしています (^^

システムフォレスト 松永さん「協同ファームさんにおける豚舎運営のIoT化」

SORACOM のパートナープログラム “SPS” のインテグレーションパートナーであるシステムフォレストの松永さんからは、豚舎におけるIoT活用事例のお話。

“クラウドアダプタサービス” SORACOM Funnel をフル活用して、MotionBoardCloud にデータを集めるという、ある意味 IoT の王道のような構成をご紹介いただきました。
また、Unified Endpoint は、2月の登場直後からすぐに活用いただいているそうで、「SORACOM Harvest と SORACOM Funnel の同時利用」という要望を叶えることができたとの事。

ビジネス面において特に印象的だったのは「効率よくデータが取得できるなら、無理してセンサーを利用する必要はない」「データは一か所に集める。バラバラだと相関関係もわからないし、何よりも “面倒なシステム” として使ってくれない」という2つの知見でした。これは IoT に取り組もうとされている方に向けてのメッセージとして、私も紹介させていただこうと思っています。

あとは 豚って24時間空調、床暖房完備という、私の家よりも快適な環境で育成されている という衝撃の事実を知ることができ、床暖房が欲しくなりました。

メカトラックス 永里さん「Raspberry Pi をIoTの現場で使う知見」

メカトラックスの永里さんからは、低価格なシングルボードコンピューター “Raspberry Pi” を IoTの現場で使う知見や方法などをご紹介いただきました。
SORACOM のパートナープログラム “SPS” が立ち上がった当初からデバイスパートナーとして、そして Raspberry Pi を IoT の現場に投入することができるための知見やハードウェアをお作りいただいています。

一見するとオモチャのように見える Raspberry Pi ですが、実は「え?!あんな企業のこんな現場も!?」という場所で使われているそうですが、なかなか公開許可が得られないそうで忸怩たる思いをしているとのこと。
(公開できないお話が多く、これは UG 参加者のみのお話で恐縮です。こういった情報が生で聞けるのもUGの特徴ではあります)

なぜ Raspberry Pi を使うのかという背景は「ユーザーフィードバックを得て、本番製品への反映をする期間を短縮できる」という点にあるとのこと。ソフトウェアとは異なり、ハードウェアは製品ができるまで時間がかかります。また、出来上がったものに対して変更ができない(だから “ハード” ウェア)という制約の中で、既製品の Raspberry Pi を使えばフィードバックが得やすいという事。
そのため「Raspberry Pi で大丈夫?」という声に対しては、「世間は基板を見ていない」(コンセプトを見ている) という考え方が、検証段階では特に大切というお話でした。(これも名言だ)

ふくや 廣瀬さん「ふくやIoT」

永里さんの発表からバトンタッチされるように、ふくやの廣瀬さんの発表に続きます。
というのも、4/1に大々的に発表された ふくやIoT のハードウェア部分をメカトラックスさんが担当されていたのです。

※写真を撮り忘れまして、 @show_m001 さんから拝借しております。

企画はふくやの社長さんの発案とのこと。エイプリルフールである 4/1 の発表ということもあり面白おかしく紹介されていましたが、本気の話としては、元々あった定期配送の仕組みに対して実際は早めたり遅めたりする依頼が多く、 JIT (Just in Time) の仕組みを作ることで「お客も嬉しい、ふくやも便利」という効果を考えたとの事。

自動的に注文する仕組みは、いきなり構築&スタートしたわけではなく、現在は SORACOM Lagoon を使って可視化までを実装しており、その後の注文(配送)は担当者がグラフを見ながら電話(!)するという仕組みで運用中。顧客毎の状況が見え始めているので、次は SORACOM Lagoon のアラート機能を活用しようとチャレンジ中です。
いきなりすべての機能を実装するのではなく、お客様から見た振る舞い(=自動的な注文)はそのままに、あとで改善できるように技術をうまく使っている例です。

興味深かったのは、「利用者の利便性」を実現することを最優先に作り、便利だから使ってくれることで産まれる「活きたデータ」をどうやって活用しようかな?という、データ活用ありきでないことが驚きでした。考えてみると CRM や SFA 導入時によくある「データ入力されない問題」と根っこが一緒ではないでしょうか。

LTはFusic 毛利さんの「SOARCOM の地味なサービス紹介シリーズ ~ 明太子とEndorseと私」

前回は SORACOM Krypton をわかりやすく紹介いただいたFusic 毛利さん。今回は、ふくやの明太子のすごさを(勝手に)宣伝するという LT ならではの内容からスタート。その後は地味なサービス紹介シリーズとしてSORACOM Endorse に挑戦。大爆笑 LT でした!これはぜひ資料を見ていただきたいです。

飛び入り LT は、JAWS-UG 福岡の内村さん「ふくやIoT、当たったよ!」

最後は飛び入り LT で JAWS-UG 福岡の内村さんが「ノリで応募したら、ふくやIoTが当たったよ!」というご報告 LT です。注意書きの「分解しないでください」にグヌヌとなったというところが、私も共感。。。

もちろん懇親会も。

博多の接待王 木村さん(私が勝手に言ってる)コーディネートの懇親会では、イカをはじめ福岡の美味しいものがいっぺんに楽しめる会で、3時間くらい(?)は話し込んじゃう会となりました!

おわりに

初参加の方にきっかけを伺ったところ、「使ったことは無かったんですが、IoTに興味があって」とか、「今のところ直接仕事とは関連性が薄いんだけど、やっておいた方がいいと思って」といった事が聞けてとても嬉しかったです。

セミナーでもない、宣伝でもない、ユーザーグループという勉強会コミュニティのありがたみを感じつつ、そのコミュニティを運営していただいているメンバーの方、そして参加いただいた方にもお礼申し上げつつ、レポートおしまいです!

あとは長崎と鹿児島で全県制覇ですね (^^


ソラコム “Max” 松下