ソラコム エンジニアリングチームの川上 (@moznion) です。
ICMPが便利な季節になりましたね。というわけで本日はそのICMPの花形である “ping” がSORACOMプラットフォームで利用可能になりましたのでそのご紹介をいたします。
ちなみにpingとは、ICMP(Internet Control Message Protocol)というプロトコルを用いて通信の疎通確認ができる機能で、接続の確認からトラブルシューティングまでと幅広く利用できます。
デバイスping機能
今回のアップデートにより、SORACOM Air for セルラーを利用しているお客様のデバイスへ、SORACOMプラットフォーム側からpingを送信できるようになりました。一般的にpingはデバイス側からネットワークに向けて送信します。今回の新機能はSORACOMプラットフォーム側、すなわちネットワーク側からデバイスに向けてpingが送信できるようになります。
つまり本機能をご活用いただくと、SORACOMプラットフォーム側から「デバイスに対する疎通確認」や「簡易的な死活監視」がお手軽に実施できます。技術的には前述の通りICMPというインターネット標準を利用した機能ですので、デバイス側の準備をすること無く始めることができ、他の監視ツールとの組み合わせ等、無限の可能性を秘めていると言えるでしょう。
使い方
SORACOMユーザーコンソールにて、SIMを選択してから「Pingを送信」を選び、
PING送信回数とタイムアウト(秒)を指定して「Pingを送信」をクリックするだけです。
ご覧のように非常に簡単です!
もちろんSORACOM API (SORACOM CLI) からもご利用いただけますので、なんらかの機械的な自動化サイクルに組み込んでいただくことも可能です。APIの詳細につきましては以下のドキュメントをご参照ください。
特別な料金はかかりません
なんとデバイスping機能の利用にあたっての特別な料金はかかりません! ウオー、やった〜!
ただし、「pingで利用されるデータ容量」についてはping対象デバイスのプランおよび速度クラスに応じて課金されますのでその点についてはご留意ください。
ご注意
デバイス ping機能を利用するにあたっては以下のような注意点がございますので、ご承知おきください。
- ping対象デバイスのSORACOM Airのセッション状態が「オンライン」の時のみ利用できます
- ping対象デバイスがハードウェア・ソフトウェア的にICMP(echo/reply)に対応している必要があります
- 先述のとおり、デバイスping機能の利用に際しての追加料金はありませんが、「pingで利用されるデータ容量」についてはping対象デバイスのプランおよび速度クラスに応じて課金されます
まとめ
SORACOMプラットフォームでデバイスping機能が利用可能になりました。疎通確認や簡易的な死活監視に大変便利です!また、今回の機能とは逆方向の「デバイス側からpingを送りたい」場合の受け先として “pong.soracom.io” というアドレスもご用意しています。詳しくはこちらのブログをご覧ください。
SORACOMプラットフォームをご利用いただくと、ネットワーク診断が手軽に行えるようになります。加えて、ソラコムは診断方法もご紹介しています。併せてご覧ください!
以上です。ぜひご利用くださいませ。