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SORACOM API の活用をもっと簡単に!SORACOM MCP Server を公開しました

こんにちは、ソラコムのエンジニアリングマネージャー兼バックエンドエンジニアの中西(ニックネーム: kaz)です。

皆さんは、SORACOM API を使っているでしょうか?SORACOM では、ユーザーコンソールで実行できる操作のほぼ全てを API として提供しています。しかし、「API の使い方が分からない」「もっと簡単にAPIを使えたらいいのに」という声をいただくことがありました。そこで今回、生成 AI の力を借りてSORACOM API をより身近に、より活用しやすくするため SORACOM MCP Server の Early Access を公開しました!

SORACOM MCP Server とは

SORACOM MCP Server は、Model Context Protocol(MCP)に対応したサーバーで、MCP Server に対応した生成 AI ツールから直接 SORACOM API を利用できるようにするツールです。 MCP は、生成 AI ツールが外部のツールや API と連携するための標準的なプロトコルです。これにより、生成 AI ツールから「先月の利用料金を教えて」と聞くだけで、SORACOM API を使って実際のデータを取得し、わかりやすく表示してくれるようになります。 現在の Early Access 版では、主要なGET系のAPIをサポートしており、SIMの情報取得、利用料金の確認、通信量の確認などができます。

使い方は、他の MCP Server を利用している方であれば馴染みがあると思います。Quick Start の Configuration に記載のとおり、設定することで利用できます。SORACOM CLI を利用している方であれば、環境変数に「SORACOM_PROFILE」を指定するだけで設定できるのでおすすめです。

活用例

過去の利用料金の可視化

「過去半年の利用料金の推移をグラフで見せて」と指示すると、SORACOM API で料金データを取得し、見やすいグラフを作成してくれます。月ごとの利用傾向が一目でわかるようになります。「サービスごとの利用料金をグラフ化して」と指示すると、サービス単位のより詳細な利用料金も確認できます。

利用量の可視化

「〇〇 という名前のSIMを検索し、過去の利用量をグラフ化して」と指示すると、SIM を検索した結果を元に、利用量を取得する API で情報を取得します。そして、その情報を元に、グラフを作成してくれます。

SIM の位置確認

「plan-D でオンラインの SIM を検索し、各県に何枚あるかを表にして」と指示すると、SIM を検索した結果を元に、基地局の位置情報を取得する API を呼び出し、表を作成してくれます。

まとめ

SORACOM MCP Server は、生成 AI の力を借りて SORACOM API をより便利なものにするポテンシャルがあると思います。また、これを活用することでプログラミングの知識がなくても、自然言語で API を活用できるようになり、自分の好みのグラフを作ることもできます。

SORACOM MCP Server (npm) は現在 Early Access 段階で、呼び出せる API も限定的となっています。今後どのように進化させていくかはまだ議論中ですが、皆さまのフィードバックを元により使いやすいツールへと改善できたらと考えていますので、ぜひ実際に試していただき、ご意見・ご要望をお聞かせください。

― ソラコム 中西 (kaz)