みなさんこんにちは、ソラコムのテクノロジー・エバンジェリスト 松下 (ニックネーム: Max) です。
今日はソラコムで公開している SORACOM IoT DIY レシピと、新たに掲載されたレシピのご紹介です。
SORACOM IoT DIY レシピとは?
IoTで解決したいことや実現したいことに対して、準備すべき物と具体的な手順を無料で紹介しているページです。料理本のように、手順を追っていけば目的に沿ったIoTシステムを作っていただくことができることから「レシピ」と名付けています。
2020年4月の公開から掲載を重ねて、今回ご紹介する新規掲載も含めて21のレシピをSORACOM IoT DIY レシピにて、どなたでも見ていただけるように無料で掲載しています。
ドアの開閉モニタリングやメーターといったメーターなどの計測機器のデータ化など、ビジネスの現場でも使えるレシピから、コーヒーメーカーに置き忘れたカップの通知をしてくれるといった、日々の生活を便利にしてくれるレシピまで、様々な目的に応じたIoTシステムを自分で作ることができますし、レシピを基にしたアレンジも可能です。
レシピで必要となる部材も購入先を全てリストしているので、「これはどこで買ったらいいのか?」ということも無く、IoTシステムを作ることだけに集中していただけます!
SORACOM IoT DIY レシピを始めた背景は「どうやったら始められるの?」
私は日々、IoTの最新情報や事例、そして今活用できる技術を理論だけでなくデモを通じて紹介し、「IoTって良さそう」「IoTやってみたい!」と、IoTに興味を持ってもらい実際に行動を促す事を役割として活動しています。
※ エバンジェリストの仕事内容にご興味がある方は、社員レポート ~ テクノロジーエバンジェリスト をご覧ください!
IoTは技術的には「センサー等のモノ」「ネットワーク」「クラウド」のという三つの要素がつながる事で実現されているのですが、「では、IoTで何ができるの?」という事については、これまで様々なIoTの事例をご紹介して皆さんにイメージしてもらっていました。もちろんソラコムでも多くのIoTの事例をご紹介しています。
IoTが生活やビジネスに役立ちそうと感じた方からお寄せいただいた声が「自分でIoTに挑戦したい!でも、どうやったら始められるの?IoTの道具や部材ってどこから買えるの…?」というものでした。
そこで始めたのが SORACOM IoT DIY レシピ です。
技術的な手順はもちろん、設置や実際に使っている様子も掲載してあります。準備においても購入先をリストアップしてありますので、探す手間もありません。購入先は SORACOM IoT ストア が中心ではありますが、それだけで揃わない場合は Amazon.co.jp やスイッチサイエンスの商品ページも紹介しています!
新規掲載レシピ4件のご紹介
ここからは新規掲載された4件のレシピをご紹介します!
レシピにはソラコムが公開しているレシピの他に、SORACOMのユーザーの方によって公開いただいているレシピが数多くあります。それらをSORACOMでは “SORACOM Makers” と称しまして、その一部を SORACOM IoT DIY レシピの中で紹介しています。
SORACOM Makers によるレシピは、紹介画像の左上にとマークがついており、リンク先はユーザーのページへご案内するようになっています。
IoTで ごみステーション扉開閉を遠隔から把握したい
SORACOM LTE-M Button Plus という「センサーを付けることができる IoT ボタン」を利用した、扉の開閉をIoT化するレシピです。
センサーにはマグネットスイッチ (磁気を利用してON/OFFするセンサー)を扉に付けて、開閉に連動したON/OFFを記録する内容となっています。SORACOM LTE-M Button Plus には LTE-M というスマートフォンと同類の無線通信が内蔵されているので、Wi-Fiのようなアクセスポイントが無くともクラウドとの通信ができる事をうまく活用されれているレシピです。
想定製作時間は加工や取り付けを含めて約120分、費用は約8,500円となります。
IoTボタンで在宅勤務の勤怠打刻をスムーズに
SORACOM LTE-M Button powered by AWS というIoTボタンとビジネスチャットサービス “Slack” を組み合わせた、勤怠記録システムのレシピです。
先ほど紹介した SORACOM LTE-M Button Plus とは異なり、こちらのモデルはボタンのみではあるものの、AWS(Amazon Web Services) とのサービス連携が容易になっているのが特徴で、実際、レシピ内では AWS Lambda というサービスと連携しています。働く場所が大きく変わっている中で、普段ビジネスでも使われているチャットサービスと連携できるというのは、タイムカードに変わる記録の方法として活用できるのではないでしょうか。
想定製作時間はAWS上のサービス設定を含めて約120分、費用は約8,000円となります。
IoTボタンとM5Stackで作るミニディスプレイ
M5StackというIoTのプロトタイピングによく利用されるケース入りのマイコンモジュールがあります。M5Stackには液晶のディスプレイが標準でついているので、何かしらの情報表示も簡単に行えます。その特徴を活かしたのがこのレシピです。
SORACOM LTE-M Button powered AWSを組み合わせて「今、何してる」を遠隔にあるM5Stackに表示できるという、リモートワークに活用できそうな内容となっています。
想定製作時間は約180分、費用は約20,700円となります。
IoTで屋内の環境モニタリングをしたい
2020年12月に発売開始となった IoT スターターキット for Arduino を利用した「屋内環境計」レシピです。
屋内の温度・湿度・気圧・光量・音量の5つを計測し、モニタリングするところまでがレシピ化されています。快適な屋内環境づくりに向けての見える化に利用できるレシピです。
想定製作時間は約90分、費用は約10,000円となります。
レシピを作ってみませんか?「SORACOM IoT レシピチャレンジ」キャンペーン開催中
ソラコムでは現在「SORACOM IoT レシピチャレンジ」を開催しています。
身近な課題をIoTで解決する「レシピ」として作成し公開いただくとプレゼントをお送りするといった内容です。
期間は来年1月12日までで、企業・個人問わずどなたでも参加いただくことができます。
レシピの書き方や応募に関してはこちらのブログで紹介していますので、是非ともレシピを作ってご応募ください!
おわりに
今回は SORACOM IoT DIY レシピと新規掲載の内容についてご紹介しました。
ソラコムはお客様の声を大事にしています。機能の追加や改善といった技術面に加えて、今回のレシピといった情報提供についても頑張ってまいります!
レシピチャレンジもお待ちしております!
― ソラコム “Max” 松下